秋津壽男“どっち?”の健康学「住む場所によって寿命が変わるって本当?寒さによるストレスで自ら命を絶つケースに地域差も…」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

これだけでもかなりの確率で、志願者は自殺を思いとどまるそうです。童話の「北風と太陽」ではありませんが、暖かな環境に身を置けば、自然と人間はリラックスするのでしょう。満腹で自殺を図る人がいないのも、力が湧いてくるからなのでしょう。

 こうした点を踏まえますと、健康面や経済面のみならず、精神衛生的にも長生きに適しているのは、暖かな地域だと言えます。

 沖縄には「テーゲー」という言葉があります。これは、物事について考えすぎず、ほどほどで生きていく、という意味です。琉球の民が何かにつけて「なんくるないさぁ」(どうってことないさ)と語ったり、タイ人が「マイペンライ」(何とかなるさ)と笑い合うように、あくせくせずに生きる、そんなライフスタイルと暖かい気候とは切っても切れない間柄にあると言えるでしょう。

 さらに、経済的に余裕があれば、「夏は北海道、冬は沖縄」で暮らすのが理想です。56歳でセミリタイアを果たし、季節によってオーストラリアやニュージーランド、カナダに日本と「ひまわり生活」を送ってきた大橋巨泉さんが実行しているこのような過ごし方こそ、人間にとって最高の暮らし方だと思います。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「住む場所によって寿命が変わるって本当?寒さによるストレスで自ら命を絶つケースに地域差も…」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 3/17号“どっち?”の健康学秋津壽男長寿日照時間社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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