管理栄養士に聞いた! たっぷり食べても太りにくい、「かさ増し食材&簡単メニュー」ベスト5

学生の窓口

ヘルシーにダイエットをしたいけれど食事を減らすのはつらい……。どうしたものかと、管理栄養士の西山和子さんに尋ねてみたところ、「太りにくくて栄養もある食材を使って、かさを増やしたレシピをお勧めします」という回答をいただきました。そこで、糖尿病専門クリニックにて患者さんに食事指導を行っている西山さんに、一人分でも簡単に作れるかさ増しレシピを5つ、教えてもらいました。

「健康的なダイエットを実践するときは、食事面では、カロリーをひかえるようにしますが、少食でも栄養バランスが崩れないようにすることが重要です。そのうえで、おなかが満足するように、低カロリーだけどボリュームをドンと出せる、さらに安価で節約にもなる食材を選びました」と西山さん。

さっそく、西山さんお勧めの「かさ増しに適した食材」と「簡単レシピ・カロリー付き」でご紹介します。

■1 コンニャクでステーキ感を出す!

食材「コンニャク」・メニュー「牛肉とコンニャクのステーキ」・カロリー・190kcal

コンニャクは、1枚300gで約20kcalととても低カロリー。97%が水分でできています。食物繊維とカルシウムが豊富で整腸作用があります。噛みごたえがあるため、満腹感を得やすいという特徴も。コンニャクをステーキに見立ててかさ増ししましょう。

・材料(1人分)
板コンニャク・半袋、牛もも肉(赤身で薄切り)・50g、エリンギ・中2本、ミニトマト・2個、市販のステーキソース・大さじ1

・作り方
(1)エリンギは手で縦に食べやすい大きさにさいておきます。
(2)フライパンで板コンニャクの水分を飛ばすように強火で炒め、パチパチと音がしたら中火にします。
(3)(2)に牛もも肉、エリンギを加え、火が通ったらお皿に盛り、ソースをかけ、ミニトマトを添えてできあがり。

■2 トコロテンを加えたボリューム抜群サラダ

食材「トコロテン」・メニュー「トコロテンとトマトのサラダ」・カロリー88kcal

トコロテンは海草に由来する低カロリー食の代表格。食物繊維が豊富で整腸作用があります。チュルチュルとした食感を味わいながら満腹感を得られます。野菜サラダにオンするだけというアイデアかさ増しメニューです。

・材料(1人分)

トコロテン・1パック(200g)、添付のタレ(三杯酢)とカラシ、トマト・1個、キュウリ・1/4本、ハム1枚(20g)

・作り方

(1)トマトは薄くスライスして器に並べます。
(2)キュウリとハムは細切りにしてトコロテンと軽く混ぜ、タレをかけて器の中央に盛ります。カラシを添えてできあがり。

■3 相性抜群コンビでおいしく仕上げる

食材「モヤシ」・メニュー「モヤシのボリュームアップ焼きそば」・カロリー329kcal

モヤシはビタミンCなどの栄養素の損失を防ぐために、手早くさっと炒めましょう。焼きそば用の麺は油を含むため、「蒸し麺」を選び、半袋だけ使うのがポイント。モヤシでかさ増しすると、麺を1袋食べるよりボリュームを感じます。

・材料(1人分)

モヤシ・1袋(150g)、中華麺(蒸し)・半袋、豚もも肉(薄切り)・60g、冷凍いんげん(半分に折る)・3本、ミニトマト・3個、合わせ調味料<しょうゆ・小さじ1/2、水・小さじ1、(あれば)にんにくチューブ・1センチ)、塩こしょう・適宜>

・作り方

(1)モヤシをザルに入れて、流水で洗います。
(2)豚肉は細切りにして熱したフライパンでしっかり炒めます。
(3)(2)に火が通ったらいんげんを加えて炒め、さらにモヤシを加えてさっと炒めます。そこに中華麺を加え、水大さじ1(分量外)を回しかけて麺をほぐしながら全体に火をとおし、合わせ調味料をさっと回しかけましょう。お好みで、塩こしょうで味を調えましょう。
(4)器に盛って、ミニトマトを添えればできあがり。

■4 シメジは食物繊維たっぷりで、ボリュームもあり!

食材「シメジ」・メニュー「シメジのヘルシー卵とじ」・カロリー151kcal

シメジは低カロリーなうえに食物繊維が豊富で、整腸作用や免疫アップに期待できる食材です。料理にすると手軽にボリュームを出せますが、水で洗うとペチャンコになるので、洗い過ぎないようにするのがコツです。シイタケやエリンギでも同様の作用があるのでチェンジOK。卵1個を加えるだけで満足感が得られる一品です。

・材料(1人分)

卵・1個、シメジ・1/2パック、オリーブ油・小さじ1、合わせ調味料<水・大さじ2、鶏ガラスープの素・小さじ1/2、しょうゆ・小さじ1/2>、塩・適宜

・作り方

(1)ボウルに卵と大さじ1の水(分量外)を加えて、かき混ぜます。
(2)熱したフライパンにオリーブ油(小さじ1/2)を加えてなじませ、卵を流し入れてかきまぜ、大きめの炒り卵にします。いったん器に取り出しましょう。
(3)同じフライパンにオリーブ油(残りの小さじ1/2)をなじませ、シメジを炒めます。きのこの香りがしたら合わせ調味料を加え、軽く煮て味をしみこませましょう。
(4)(2)の炒り卵をフライパンに戻して、サッと混ぜ合わせ、塩で味を調えてできあがり。

■5 多めに作って冷凍庫で保管もOK

食材「野菜の残りもの」・メニュー「残り野菜たっぷりピリ辛トマトスープ」・カロリー83kcal

冷蔵庫のすみに残っている野菜を使ってのエコ料理です。食物繊維がたっぷりで、腹持ちもよいでしょう。セロリなどの香味野菜を使って、オリジナルスープを作ってみてください。トマト缶を全量使ってたくさん作り、1食分ずつタッパーに分けて冷凍しておくと便利です。冷凍する場合は、じゃがいもは使わないようにします。

・材料(1人分)

タマネギ・1/4個、ダイコン・30g、ニンジン・30g、トマト缶(カットタイプ)・1/4缶(100g)、コンソメ・小さじ1/4、オリーブ油・小さじ1/2、タカノツメ(乾燥たねなし唐辛子の輪切りタイプ)・ほんのひとつまみ、(あれば)にんにくチューブ・2センチ、水・100ml

・作り方

(1)タマネギは薄切り、ダイコンとニンジンは薄く細く切っておきます。
(2)鍋にオリーブ油を入れて弱火で熱し、タカノツメと、にんにくチューブを加えて炒め、香りを立たせます。
(3)すぐにタマネギを加えてしんなりするまで炒めましょう。
(4)(3)にダイコンとニンジンを加えて軽く炒め、水とコンソメを入れてフタをし、柔らかくなるまで煮ます。
(5)トマト缶を加え、ひと煮立ちさせてできあがり。

筆者はこれら全部を制覇しました。コンニャク、トコロテン、モヤシ、シメジやシイタケなどキノコ類、最後は残りもの野菜でこれだけ栄養と食べ応えがあるメニューになるとは。しかも、5~15分で自炊できることもありがたいラインナップでした。ヘルシーダイエット派のみなさん、ぜひ参考にしてください。

※1番目の「牛肉とコンニャクのステーキ」、2番目の「トコロテンとトマトのサラダ」:撮影/鈴木康浩 『専門医が考えた 糖尿病に効く「腹やせ」レシピ』(著・福田正博 監修・西山和子 洋泉社より)

(品川緑/ユンブル)

取材協力・監修 西山和子氏。糖尿病専門・ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)にて管理栄養士、糖尿病療養指導士。糖尿病、生活習慣病、メタボリックシンドロームの患者さんを対象に、パーソナルな食事指導にあたる。『専門医が考えた 糖尿病に効く「腹やせ」レシピ』(福田正博 洋泉社)の監修担当。また、食生活に関する記事の執筆、監修多数。

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