“いいとも”の聖地・スタジオアルタ「休業」で振り返る「放送禁止」事件簿 (2/2ページ)
これもアルタで収録されていて、タモリさんにとっては勝手知ったるスタジオだったのです」(前出・木村氏)
とはいえ、生放送に思いがけない出来事は付き物。芸能評論家の織田祐二氏が真っ先にあげるのは、05年9月21日に勃発した放送事故だ。
「トークのゲストが山崎邦正(現・月亭方正)。何も話題がなかったため、客席に話を振ったところ、ある男性が『いいともが年内に終わるって本当ですか?』と失礼な質問をタモリさんにぶつけたんです」
タモリは少しも動揺を見せずに番組を進行したが、
「CMの間にその男性は退席させられ、代わりにクマのヌイグルミが置かれていたんです。都合の悪いモノは、画面から排除する。この“観客粛清現場”に、あの北朝鮮中央テレビに通じる薄ら寒さを感じました」(前出・織田氏)
中でもテレフォンショッキングは、ゲストが友人を紹介して「友達の輪」を広げていく名物コーナーだった。
「84年には間違った番号に出演依頼の電話をかけてしまったことから、翌日に本当の素人がゲストとして登場する珍事が起きました」(前出・木村氏)
アルタ事件簿は尽きない。12年3月8日には、矢田亜希子が友人であるはずの大竹しのぶに電話で、
「初めまして」
と挨拶する衝撃シーンが生公開された。
「この“矢田事件”以降、友達じゃなくてもOKという流れになりました。放送開始から30年間隠蔽されてきた真実を白日の下にさらした点において、矢田を評価したい」(前出・織田氏)
幾多の伝説を残した名所は今後どうなるのか。同スタジオに問い合わせると、
「何も発表できる段階ではございません」
と、言葉少なに答えるのみ。せめてエンディングだけは平穏無事に迎えてほしい。