勝新は大名行列、裕次郎は撮影中に…「昭和スターたちの“酒豪伝説”特集」 (2/2ページ)

日刊大衆

「次の日に仕事があっても、明け方4時頃まで飲んでいるんです。でも、あの素晴らしい歌声はいつもと変わらないからスゴイ」(前同)

 そんな勝新、裕次郎、ひばりは、よく一緒に飲んでいたという。当時を知る俳優のなべおさみさんが懐かしげに、こう語ってくれた。「私は若い頃、水原弘の付き人をやっていたんですけど、彼の飲み仲間が、勝新太郎さん、石原裕次郎さん、美空ひばりさんでした」

 実に豪華なメンバーだが、飲み方も凄まじかった。「4人が集まると、まずは果物を入れる器に氷を敷き詰めて、最高級のレミー・マルタンを2本ブチ込んで、回し飲み。解散は決まって朝7時で、9時からは撮影なんです。それを1か月、毎日続けていました」(前同)むろん、誰かが潰れることもない。それどころか、「4人のお酒の飲み方は、とっても上手なんです。その場にいない人の悪口や、仕事の愚痴など後ろ向きな会話は絶対にしない。“歌はこうあるべきだ”とか“こんな映画を撮ってみたい”といった話題を延々と話し続けるんです。今思うと、その席で、勝新さんは『座頭市』のアイデアも話していましたね」

 才能ある者たちが酒を手に語り合い、芸術を生みだす。その飲み仲間には小林旭もいたそうだ。「小林旭さんは、何十年もののブランデーをチビチビと飲む人でしたね。彼がおもしろいのは、見栄っ張りなんですよ(笑)。といっても、愛嬌のある見栄っぱり。たとえば、裕次郎さんが防水機能のついた高いロレックスの時計を買ったとき、“なべ、あとでこの話を旭にしてみろ”って言ったんですね。後日、小林さんに話したら、“それなら家に3つくらいあるよ”って(笑)。そのことを裕次郎さんに話すと、“そう来たか”と大笑いしていました。とても愛嬌のある人なんです」(前同)

 大物スターの意外な一面が覗ける、酒の席での微笑ましいエピソードだ。

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