【サッカー日本代表】中身は小学生?長谷部が”ゲームと本を禁止”の波紋 (2/2ページ)
もちろん、サッカー日本代表はプロフェッショナルのスポーツ選手。選手はプレイしている環境が異なり、試合までの集中力の高め方は人それぞれだろう。それでもゲームに興じるなど現代的な思考の選手がいる一方で、長谷部のようにバス移動のときだけでもゲームや本をやめて、少しでもコンディションを整えようと規律を重んじる選手もいる。
「高校サッカー部出身の選手は先輩・後輩の上下関係で揉まれた人間が多いです。一方、関西を中心に、一部クラブユースではまるでジャニーズ事務所のように先輩を君付けで呼び、タメ口を使う風潮があります。一長一短ありますが、技術的な競争を抜きにすれば、ユースのほうが精神的にゆとりのある環境だと言えそうです」(同上)
精神的なゆとりの影響が試合で好結果につながれば良いが、ネガティブな傾向が見えなくもない。一概には言えないが、ユース出身者は粘り強さに欠ける傾向が見える。仙台ユース出身の香川が試合で不調のときに顔を曇らせることが多いのはまだ良いほうで、天才と言われた宇佐美貴史や柿谷曜一朗の二人は、海外挑戦に失敗してあえなく帰国した。
一方、高校サッカー部出身者は、滝川第二高の岡崎や星稜高の本田圭佑、明治大学(東福岡高)の長友、藤枝東高の長谷部など、一時期はヒドい待遇を受けながらも活躍してチームメイトに受け入れられ、各リーグでたくましく生き抜いている選手が少なくない。
「ハリルホジッチ監督が球際での"デュエル(闘い)"の重要性を主張していますが、競争の激しいヨーロッパ圏の選手は、日本の選手より闘争心にあふれ、球際が非常に激しい傾向です。W杯で欧州の選手たちと対峙することを考えたとき、ドイツで長年戦う長谷部には、チームメイトたちの試合に望む姿勢や勝利への執着心にゆるさが見えたのかもしれません」(同上)
W杯まで残り2年。9月に始まる最終予選では、チームとして一体になるために、どこかで足並みを揃える必要がありそうだが、日本代表のバス内事情はどう変わっていくのだろうか……?
- 文・橘カイト(たちばな・かいと)
- ※1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。