日本のとある村に実在する一妻多夫! 4人の夫を持つ妻にいろいろ聞いてみた
一人の夫が同時に二人以上の妻をもつ一夫多妻制。世界ではイスラム諸国やアフリカを中心に広く見られ、日本でも江戸時代までは、複数の側室が天皇や武士の跡取りを生むという名目で、一夫多妻制と等しい側室制度が認められていた。最近では、1人の男性とその妻である6人の女性で構成された“一夫多妻制アイドルユニット”なる清竜人25まで登場するなど、現在は一夫一妻制である日本においても、この一夫多妻制はある程度耳馴染みのある婚姻形態だ。
女性が強い民族、中国のモソ族が有名"一妻多夫制"
一方で、逆の一妻多夫制についてはどうだろうか。制度として認められている例で有名なのは、中国雲南省で生活する少数民族のモソ族(ナシ族から分派した民族)。祖母が家庭の中心となる女家長制が営まれているモソ族の社会では、女性が日常の仕事をこなし、自由に複数のパートナーを選び、夫も父親も不在の中で子どもを育てている。このモソ族についてはたびたびテレビでも紹介され、日本政府が掲げる「女性活躍!」に向けた参考例のひとつとなるのでは、という見方がされている。
このモソ族における女性の生き方を、自分たちとは違う、世界のどこかの国の出来事だと結論付けるのは早合点。なんと、結婚制度としては認められてはいないものの、日本にもモソ族のように、事実上一人で多くの男性を夫として持つ女性がいるのだ。今回、彼女にインタビューを敢行することができた。
4人の事実上の夫を持つ71歳女性を直撃
話を聞いたのは東北のとある村で一人暮らしをする71歳の橋本静江さん(仮名)。

静江さんには、誰一人として法的手続きを経た婚姻関係ではないものの、事実上の夫と呼べる存在の男性が4人もいる。日本は一夫一妻制のため、民法で「配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない」と定められている。そのため静江さんは婚姻届けを役所に出さない代わりに全員と「事実上の夫婦となることを互いに認める誓約書」を交わしているのだそうだ。
――4人の夫がいらっしゃるとのことですが、なぜそのような状況になったのでしょうか。
橋本静江さん(以下、静江):今からもう50年以上も前の話になりますが、この村で私が12歳の時に起きた、とある一人の男性を巡った争いがきっかけです。
その男性は何十人もの女性を妾としていた村の有力者でしたが、女性たちには他に妾がたくさんいることなど伏せていました。ある時、一人の妾が、その有力者が別の妾の家へと通っている姿を目撃してしまった。ショックなまま真相を突き止めようと尾行すると、次はまた別の妾のもとへ向かった。次はさらに別の妾のもとへ。彼女は彼を独占したいがために、他の妾たちに対して争いを起こしたんです。
ただでさえ人口の少ない小さな村が、その争いによって女性が一気に激減。その結果、村の存続のために生き残った女性たちに課せられたのが子どもをたくさん産むことでした。その名残として、私には4人の夫がいます。
――そんな歴史があったのですね。でも子どもをたくさん産む必要性であらば、別に一人の夫でも良いのでは?
静江:血が濃くなりすぎないように、同じ両親のもとに生まれた子どもより、父親が違う種違いの子どもを、ということです。そのため、村全体で一妻多夫制が奨励されました。
夫たちが嫉妬したりトラブルになったりすることはない

――なるほど。それでは静江さんの夫たち、それぞれの年齢とお子さんの有無を教えてください。
静江:一番上から77歳、73歳、63歳、そして48歳の6人で、そのうち3人の夫との間に合計6人の子どもがいます。子どもたちはすでに全員独立しています。77歳と73歳の夫は兄弟同士なのですが、兄の方とは子どもは作っていません。
――兄弟同士! マジですか。兄弟間のみならず、4人が静江さんを奪い合ったり嫉妬したりといったことは無いのでしょうか。
静江:私は4人全員を平等に愛しているので、そういうことは無いですね。数年前に一度だけ、77歳の夫が「(一番若い)48歳の夫とは別れてくれ」と言い出したことがありました。48歳の夫を愛する私にではなく、平均寿命を目前に30歳年下という若さに嫉妬したのだと後からわかったので大丈夫でしたが、そのことを言われた時には最初はすごく怒りました。誓約書に違反している、と。
兄弟間で言うとむしろ、本人たちからは、私と事実婚してからの方が「兄弟仲が良くなった」と感謝されています。若い時からずっと、「兄弟だけどお互い気が合わない」と疎遠になっていたそうなのですが、女性の趣味が一致したことでお互い分かり合うことができて、嬉しかったようです。
――にわかに信じがたい話ですが、静江さんとの結婚が架け橋的な役割を果たしたわけですね。それでは、4人とはどのくらいの頻度で会っているのでしょう。
静江:夫たちの誰とも一緒には住んでいませんので、全員が会いたい時に私と連絡を取り合い、向こうから家に来てもらっています。おおかた全員と月に1~3回くらいでしょうか。一番若い48歳の夫のみ県外に住んでいるために頻度が少ないので、他の人よりもメールや電話を頻繁にしたり、数少ない会えた時には、意識して深く愛するようにしています。
時間と質で愛を換算し、4人の夫に平等に分配している

――おっと、早くもディープな話題になってきました。先ほどおっしゃったように4人を平等に愛しているとのことですが、正直なところ、一番好きな夫もいれば、4番目の夫もいますよね。どなたが一番好きなのでしょう。
静江:全員への愛情は全く同じです。4人に対してもオープンに「4人平等に愛している」と伝えていますし、全員がそのことを承諾しています。
――とは言いつつも、静江さんも機械ではなく人間ですから、感情や好みがあると思います。それでは聞き方を変えましょう。一番嫌いな夫は誰ですか? 詳しい理由も教えてください。
静江:それが本当にいないんです。4人もいれば好き嫌いの順位は自然につくと思われるかもしれませんが、4人の夫を持ってから20年以上この姿勢を貫いています。
――そうですか。それでは読者の多くが引っかかったであろうことなのでお聞きしたいのですが、先ほどなかなか会えない夫には意識して深く愛するとおっしゃっていましたが、具体的にはどういうことなのでしょうか。
静江:愛を数字で測ることは不可能だと言う方もいますが、そうは思いません。私の場合、時間と質で換算しています。時間で言うと、ただお茶をするだけなのか、私の家に泊まるのか。質で言うと、会う時の服装やメイクの気合いの入れ方だったりお金のかけ方だったり、夜の生活の頑張り具合だったり尽くし方だったり。そうしたもので換算して、4人に分配しています。そのようにして、4人に対する愛し方が常に平均になるようにコントロールしています。
日本は一夫一妻制ですが、女性の裁量と気遣い次第で良い関係性を持続することのできる一妻多夫制の方が、女性活躍を推進する上で新しい可能性となるのではないでしょうか。
――今日はどうもありがとうございました。
幸せそうに夫たちのことを語る静江さんからは、確かに新しい女性の生き方を見た気がした。静江さんの話を聞いて、皆さんはどう思っただろうか。ちなみにうすうす感づいている方がいるかもしれないが、この記事はエイプリルフールとして書かれた記事であり、静江さんと夫たち、ならびに彼女の住んでいる村が日本のどこかに本当に存在しているかどうかはわからない。