新人社員教育に学ぶ!子どもへのしつけ法のヒントって?
新年度がスタートし、職場復帰をした方、既にワーママの方は若い新入社員を迎え入れた時期ですね。そしてこれからそんな新入社員への教育をする場面も多いのではないでしょうか?
実はこの新入社員への教育に子どもへのしつけ法のヒントが隠されているのです。
そこで、今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が企業の新人教育に学ぶ子どものしつけ方についてお話します。
■某会社の独特なルール
“B5を2枚以上コピーする時は並べてB4に1枚にしてコピーして裁断機で切る。カウント量を減らし会社の経費を節減する”
これは某会社の独自のルールです。当然、新入社員はそれを知らないで入社してきますので、B5の用紙を10枚そのまんまB5でコピーしてしまいました。
と、突然「何もったいないことしてんの!会社のお金だと思って無駄遣いしないで!」と怒鳴られました。さて、どんな気持ちがするでしょうか?
入社間もないのに縮こまってしまった新人さん。今度はトイレに行きました。さっき“経費節減”と怒鳴られたので、用をたした後電気、換気扇も消してみました。
でも、実はこんなルールがその会社にはあったのです。
“トイレの電気は使ったら消す。換気扇はつけっぱなしにしておく。”
そこで「誰が換気扇消したの?臭いがこもるので換気扇はずっとつけておいて下さい!」とまた叱られてしまいました。「いったい、どうしたらいいの……」途方にくれた新人さん。苛めにあっている気がして間もなく退職してしまいました。極端な例ではありますが、こういったことは実務をする中でも多く出てくるものです。
■相手がルールを守るようになるためにすべきこと
さて、会社側は以下のうちどの対応すればよかったのでしょう?
(1)何も教えないで叱る
期待に胸を膨らませて入社したばかりの新人さんは理不尽な思いをし、次第に仕事への意欲も下がり二度と会社には現れなくなってしまいます。
(2)「まだ入社したてだから仕方ない」と経費の無駄遣いを見逃す
どこかで教えなくてはならない時が必ずきます。「いつか言おうと思っていたんだけれど、紙の無駄使いしないでね」「あなたのトイレの後はいつまでも臭うから換気扇はつけっぱなしにしておいて」なんて後から言われたら逆に不愉快な気分になります。
「どうして最初から教えてくれないの?今まで私をそんな目で見ていたんだ」と感じ、信頼関係は崩れていきます。
(3)最初にルールを丁寧に教える
当然ではありますが何かしでかしてしまってからではなく、最初からルールを丁寧に教える。これが一番よいです。
■子どものしつけへの応用
1歳の子どもが絵本を足で踏んでいます。こういった場合、どのような対応がよいでしょう?
(1)「絵本を踏んではダメ!」と叱る
“絵本は踏んではいけないもの“と生まれてこのかた一度も教えられていないので踏むこともあります。いきなりママに怒鳴られたら恐怖で言うことを聞きますが、これは怖いから従っているだけです。
(2)まだ幼いからと許す
「まだ、小さいからわからないだろう」と絵本を踏んづけることを数年間許し、3歳になったからと大人が勝手に区切りをつけ、急にしつけを始めるとどうなるでしょう? 子どもにしてみれば今まで許されていたことが、ある日突然いけないと言われるので、身に付いた悪習慣をそう簡単には直すことができません。
何度言っても言うことを聞かないので「何度言ったらわかるの!悪い子ね!」と怒鳴ったり、叩いたりしなくてはならない事態に陥ります。
(3)「絵本は踏むものではないからね」と最初から教える
前述の新人教育の話に照らし合わすと正解のように感じますが、子育てでは何でもお先走って教えるのはよくありません。
正解は以下の対応です。
●絵本を踏んでいたら「絵本は読むものだから足をどけてね」と言う
●絵本をビリビリに破った時は、破ってもよい新聞紙を渡して「これは破っていいよ、絵本は破らないでね」と渡す
●子どもがテーブルに足を乗せた。「テーブルは御飯を食べるところだから足は下ろそうね」と言う
いかがでしたか?
企業の新人教育のやり方を子育てにも応用してみましょう。
【画像】
※ cba / PIXTA
【著者略歴】
※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』