米紙、L3・EOTech の欠陥ホロサイト問題について裁判資料に基づき時系列を紹介 (3/4ページ)
このサーマルドリフト現象により、射手が 300 フィート (=約 91 メートル) の距離で撃った場合に狙った位置から 6 ~ 12 インチ (=約 15 ~ 30 センチメートル) ずれてしまうことが指摘されている。差し迫った状況が展開する戦闘シーンにおいては、射手の生命を危険に脅かすことにも直結するだけに、大きな問題となった。
EOTech ホロサイトについて「詐欺」と断罪した米政府。裁判資料を読む限りでは、仕様やその技術上で抱えていた①~③の問題だけでなく、抜本的な問題となるのは「隠ぺい体質」にあったのかもしれない。
同紙では、問題となって数ヶ月が経過した現在においても、リコールまたはリプレイスが進んでいない実情が、現職隊員や軍関係筋から指摘されているとし、併せて特殊作戦司令部 (SOCOM) や海兵隊の広報官らから「陸軍・海軍・海兵隊の特殊部隊 (と、一般海兵の間) でいまだ使用され続けている」と紹介している。
(海兵隊では 2007 年から 2012 年の間に 6,000 個を購入)
FBI を含めた幾つかの政府関係機関でも広く採用されてきた同社ホロサイトだが、記事では既に廃棄が始まっていることを伝えており、武器庫から一掃されている状況を紹介している。
2001 年以来、米国の軍隊に広く採用され 2,400 万ドル (=約 29 億円) の売上を計上した EOTech のホロサイト。政府との訴訟の中で、2,560 万ドル (=約 31 億円) の支払いをもって和解している。
2004 年 6 月に国防産業協会 (NDIA: National Defense Industrial Association) と EOTech 社が米政府に対しておこなったホロサイト製品の紹介プレゼン資料によると、同社の技術は、1946 年に創始されたミシガン大学の研究の一部をその起源としている。ホロサイトの基礎コンセプトは下図の通り。