秋津壽男“どっち?”の健康学「就寝前に飲むなら抗アレルギー薬か漢方か?意外と知らない花粉症の基礎知識~その2~」 (2/2ページ)
漢方薬は「副作用がない」と勘違いされる患者さんも多いですが、市販薬を手に取る場合でも成分表に目を通して確認しておくといいでしょう。
実際、医師の間では、こうした花粉症薬の特性を利用して、出勤前に抗ヒスタミンと漢方薬を一緒に飲むドクターも少なくありません。これは「眠気」と「覚醒」が相殺し合って、副作用を最小限にする効果が期待できるからです。
また毎年、花粉症の薬を飲み始めるタイミングについて聞かれることが多々あります。特にピーク時期が近づくと「今から飲んでも間に合いますか?」と尋ねられます。
実は花粉症の薬には2つのタイプがあります。1つは花粉の飛散が本格的になる2週間ぐらい前から飲む薬で、初期症状が出る前に服用すると発症が抑えられます。「インタール」や「シングレア」が代表的です。花粉症が始まってから服用する即効性の薬には「ストナリニ」などが知られています。
ただどちらも花粉症の薬は、高血圧薬のように、年間を通して常用する必要はありません。なぜなら花粉症の多くは「バレンタインデーからゴールデンウイーク」と期間も限られており、この間、雨の日を除くと、服用期間は2カ月間前後です。起床後、くしゃみが3、4回出た日なら服用、出ない日は薬をポケットに入れて出かけるようにしてください。
備えあれば憂いなし。花粉症対策でも有効なのは言うまでもありません。
■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。