15歳少女を2年間…寺内樺風容疑者の“変質的な素顔”(3)解放された少女の精神状態は? (2/2ページ)

アサ芸プラス

 実際、Xは14年の懲役を経ても、実はみずからが行ったことを「監禁」だと思っていない。極端な話、いわれのない冤罪のようなものだと訴えた時期さえある。「監禁男」には、それほど世界がゆがんで見えているのだ。だが、寺内には今のところそのような「ゆがみ」は感じられない。4月1日現在、「普通の男」だと示すような情報ばかりだ。事件発覚直後、自殺を図ったことからも、みずからが変態的な性欲につき動かされた「犯罪者」であることをよく自覚しているようにも思える。そのギャップが、逆に何やら薄気味悪い。

 冒頭の「誘拐願望」が事実ならば、女性に対してかなりゆがんだ支配欲があり、それがAさんのような「美少女」を自由にすることで、満たされていたという可能性もある。「普通の男」が隠し続けてきた「どす黒い変態性欲」が白日の下にさらされる日は来るのだろうか。

窪田順生(ノンフィクション作家) 1974年生まれ。「フライデー」の取材記者、月刊誌編集者、全国紙記者などを経て、ノンフィクション作家となる。「14階段─検証 新潟少女9年2ヵ月監禁事件」で小学館ノンフィクション賞受賞。

「15歳少女を2年間…寺内樺風容疑者の“変質的な素顔”(3)解放された少女の精神状態は?」のページです。デイリーニュースオンラインは、窪田順生週刊アサヒ芸能 2016年 4/14号寺内樺風女子中学生誘拐事件誘拐社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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