豚肉を染めた“偽牛肉”も登場?中国の怖すぎる毒食品ウラ事情 (2/2ページ)
食材偽装も中国では日常茶飯事です。育て方の違いか中国産の牛肉は日本産の牛肉に比べ脂肪が少なく肉質が悪いものが多いのですが、中国国内の一般家庭、精肉店やレストランでは牛肉の質を良くするために、通常は膨らまし粉などとして利用される「炭酸水素ナトリウム」(重曹)がひんぱんに使われます。
炭酸水素ナトリウムには肉質を柔らかくする効果があり、牛肉を2週間程度浸しておくと豆腐のように柔らかくなってしまうそうですが、その際に肉の中の有機酸が反応し炭酸ガスを発生させるそうです。炭酸ガスは肉の表面に白い気泡を発生させます。そのような状態の肉を加熱調理すると炭酸水素ナトリウムが「炭酸ナトリウム」という物質に変化し、体内に取り込むと胃や腸に刺激を与え、結果、発がん性を高めるという報告が中国の医学界から発表されました。
また中国国内を旅行した外国人が現地の料理店で牛肉料理を食べた時に違和感を覚えることが多いようですが、これはおそらく「偽牛肉」によるものでしょう。偽牛肉とは豚肉を色素で染め上げ、「牛肉膏」という牛肉風味の化学薬品で味付けした偽装食品で、味わいが不自然に濃いことが特徴です。偽牛肉に使用される化学薬品は、中国国内ではインスタントラーメンの粉末スープの材料に使用されることもあり、やはり発がん性を持つ物質です。また最近では「羊肉膏」という羊肉風味の色素も流通しており、現在の中国の食卓には豚肉を元にした偽肉が氾濫しています。
古来より中国国内では様々な食材や調理技法が発明され、それらは華人たちの力により世界中に広まりました。「世界三大料理」とも称される中華料理ですが、本場たる中国本土の食に対する現状は劣悪としか表現できません。僕は先人たちが産み出した文化を踏みにじる現代の中国人たちに失望を感じます。
対して日本では食品問題が発生するたびに企業が自主回収を行うなど厳格な処置が行われます。中国の機関メディアは「日本の食材も危険性がある」といったニュアンスで、日本の食品問題を報道しますが、当の中国人は日本社会の潔癖さを確信するという皮肉な結果となっています。僕は安心して食事が楽しめる日本の中華料理店に入店するたびに、あらためて日本人の食に対する衛生意識の高さを痛感するのです。
著者プロフィール

漫画家
孫向文
中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)など。
(構成/亀谷哲弘)