東大が体現する「粘りの野球」で”史上初”Aクラスの可能性 (2/2ページ)
■赤門旋風の再現なるか!
2カードが終わり勝ち点なしの現時点で、東大が目指すは史上初のAクラス(3位以内)。過去、もっとも好成績を挙げたのは1981年春だった。
開幕戦で小早川毅彦や西田真二(ともに広島カープ)、木戸克彦(阪神タイガース)らを擁する法政大学を6対2で撃破(その後連敗で勝ち点なし)した東大は、続く早稲田大学を1対0、2対0の連続完封。3カード目の慶応義塾大学戦も初戦こそ0対1で落としたが、4対1、3対1と連続勝利で、早慶両校から勝ち点を奪うという快挙を達成した。
この時点で明治に次ぐ2位につけ「初優勝か」と〝赤門旋風〟を巻き起こした。
そして迎えた4カード目、対立教大学戦初戦を10対5で大勝。2戦目を1対3として迎えた3戦目は両チーム無得点のまま延長戦に突入。12回裏、1死一、二塁のチャンスを迎えるも、ヒット性の当たりを立大の好プレーに阻まれ得点ならず。そのまま引き分けとなり、4戦目を0対1で落とした東大に勝ち点はつかず、最終的に4位(6勝7敗1分)に終わった。
勝負事に「たられば」は禁物だが、延長戦での当たりがもし抜けていれば勝ち点3となり、史上初のAクラスはもちろん、初優勝を懸けた明大戦に向けて赤門旋風は最高潮に達したことだろう。
2015年終了時点で246勝1580敗55分、勝率.135。10戦して2勝するのがやっとの東大だが、今季、選手たちは食事量を増やして体力を向上させている。
投手を中心に守りきり、数少ないチャンスをモノにする。「弱くても勝てる」戦い方を再現するような今季の東大野球部に、注目していきたい。
- 文・小川隆行(おがわたかゆき)
- ※編集者&ライター。『プロ野球 タブーの真相』(宝島社刊)シリーズなど、これまでプロ野球関連のムックを50冊以上手がけている。数多くのプロ野球選手、元選手と交流がある