エースアイドルが卒業します:瀬名あゆむ連載40 (2/5ページ)
でも面接当日、ステージでバンバン踊るアイドルキャストや、盛り上がるたくさんのお客様を目の当たりにして、「無理だな、自分にはできないな……」と思ってしまったとか。
ただ、「やっぱりアイドルのコたち、可愛いしカッコいいな。お店に入れば毎日近くで観れる……」とも考えて、入店を決意したそうです。
そのへんはやはりモーオタの血が騒いだのでしょうか、あはは。
そんなみおたんがその後、選抜グループに入り、さらにエースと呼ばれるようになっていきます。
2ねん8くみ選抜は特にセンターとかエースとかは決めていません。
仙台店全体でも総選挙や人気投票ランキングなどもしていません。
じゃあなぜ〝みおたん〞がエースと呼ばれるようになったかといえば、まず最初はお店のお客様たちがなんとなく言いあうようになってたんですね。
その後、仙台で「店舗型グループアイドル大集合」のイベントがあって『2ねん8くみ』が参戦したときです。
そのとき、イベント入場者が全参加グループメンバー全員の中から投票で7人を選ぶ「仙台店舗型アイドル神7」という企画があったんです。
なんか他のグループはその投票にすごく頑張ってて、私たちは「にっぱちはダメだね、たぶん絶対ひとりも入らないよね」と半分あきらめていたんです。そうしたら、一切投票活動してなかったみおたんが「神7」に入ったんですよ!
仙台市っていうローカルの、それも「店舗型アイドル」っていうとても狭い世界の出来事だったんですけど、新米プロデューサーの私としては凄く嬉しくて、勇気づけられた一瞬だったんです。
本当にそのときは、みおたんが天使に見えました。
そしてそのときから、みおたんはみんなの天使兼エースになったのです。
みおたんが〝エース〞になってから、みおたんに憧れてお店に入ってくる女の子が何人も出てきました。それこそがエースの証明だったと思います。男の子がヒーローに憧れて野球やサッカーや格闘技を始めるみたいに、女の子は天使に憧れてアイドルを目指しちゃうもんなんです。
みおたんは以前に一度、2ねん8くみを辞めるかどうかで揺れたときがあったんです。