エースアイドルが卒業します:瀬名あゆむ連載40 (3/5ページ)
その当時は他の仕事とにっぱちとの掛け持ちをしていて、周囲からも「アイドルなんて不安定でしょ? ちゃんとした仕事したほうがいいよ」とかいわれたそうです。でもみおたんはいろいろ考えたあげく掛け持ちしていた仕事のほうをきっぱり諦めて「2ねん8くみ専属」を選びました。
「にっぱちにいる時間が自分にとってすごく楽しかったんです。みんなと一緒に夜中まで練習して、そうしたらお客さんたちが『成長したよね』『前よりよくなったよ』『がんばれ』って言ってくださって。だからあのとき、あのまま辞めるのはいやでした。やれるところまでやりたい、続けれるまで精一杯続けたいって思って、『専属にしてください』ってお願いしたんです」
それからみおたんは、永瀬蒼空店長やリーダーの宇佐ミミとともに仙台店を引っ張ってくれました。エースとして天使として。
アイドルカフェもローカルアイドルも、専属としてやっていくとなったら、とてもキツく厳しい仕事です。ぶっちゃければ「キツくて厳しいわりに見返りの少ない仕事」とすらいえるかもしれません。
ただ、ある種の仕事を超える瞬間がアイドル稼業にはあって、みおたんはそのことをちゃんとわかって働いてくれていたと思います。
さらにいつも笑顔で頑張っていてくれていました。
けれど、ある日、「卒業」の意志を打ち明けられました。
私は、はっきりと引き止めました。
「やめないでほしい」と言いました。
けれど彼女の意志はとても固かったのです。
白柏美緒の2ねん8くみ仙台店卒業ステージは4月16日でした。
あの日のステージを観てくださった方々は、みおたんがどれだけ、推しの皆様だけでなく、お客様やアイドルキャストやスタッフからも愛されていたかがわかっていただけたかと思います。
ああいう卒業ステージができたことは運営としても感無量です。
やっぱりね、アイドル、それも女の子のアイドルっていうのはどうしてもいつかは卒業する運命なのかもしれないです。
その運命に逆らうのもありだし、必死にあがいたりするのもまた全然ありなんだけれど、運命を美しく生きるのもありなんです。