美しき唄者  上間綾乃 #3 ウチナーグチ (1/2ページ)

fumufumu

美しき唄者  上間綾乃
美しき唄者  上間綾乃

 むかーし(調べたら48年前!)、フォーク・クルセイダーズが歌った『悲しくてやりきれない』は、名曲として今も時おりカバーされている。それを上間綾乃は沖縄の言葉(ウチナーグチ)で歌っている。標準語で聴くのとはまた異なる、深い想いが伝わってくる。

「悲しい中に、光が見える。この曲を聴いて感じたんです。悲しい経験をした人ほど、素敵な笑顔で生きている。戦争というつらい経験をした沖縄の先輩たちがみんな、そうですから。その思いが、この曲に重なるんです。なのでこの曲をウチナーグチで歌おうと思いました。でもいざ訳してみたら沖縄には〝悲しい〟を直訳できる言葉が見つからなかったんです。一番近いと思った〝あなたの想いを受けて私は心苦しい〟という意味の〝ちむぐりさ〟と訳しました」

 沖縄には〝悲しい〟という言葉がない・・・・。

「自分だけの思いを押しつけるような言葉は、ないんですね。それを知って、ますますウチナーグチが好きになりました。『さとうきび畑』とか『アメイジング・グレイス』も、ウチナーグチで歌っています」

 ウチナーグチを話す人は沖縄でもどんどん減って、彼女の同世代ではほとんどわからない人が多いとか。古き良き沖縄を今に伝える、そんな役割を彼女は果たしているようだ。

「以前は私自身も、過去と現在をつなげるような、そんな人になろうと思っていました。でも、私は現在進行形の人でもあるんです(笑)。日々、直面している問題とかつらいこと、みんな、たくさんあるわけで。今のことばかり見ていたら前に進めないし、過去、あえて前に進んできた人たちがいたからこそ、今があるんです。それに、過去と今をつなげるのは私だけじゃなく、みんなも同じ。誰でもみんな何かしら、伝えるべきものを持っていると、私は思います」

出演:上間綾乃(うえま あやの)

沖縄県生まれ。7歳から唄三線を習い始め、19歳で琉球國民謡協会の教師免許を取得。沖縄民謡で培った声をベースに、深い表現力と圧倒的なステージで、全国各地でライブを中心に活動。2012年アルバム『唄者』でメジャーデビューを果たした。

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