パチンコ店より保育所を作るべき!中国人が感じる民主主義のマイナス面 (2/2ページ)
「様々な意見をとりいれる」という民主主義のシステムを賞賛する僕ですが、同時に「多くの人にとって弊害となる意見が取り入れられる」というマイナス面もあると思います。例をあげると上述の保育園反対意見もそうですが、現代の日本には安保改正法案反対、沖縄米軍基地撤退、挑発的行為を繰り返す北朝鮮に対する経済的制裁反対といった意見を唱える人が存在し、しかも彼らのデモ活動を、一部メディアはまるで正論であるかのように紹介しています。
もちろん少数派の意見を無視してはいけませんが、シリア情勢による中東難民受け入れ政策を行ったドイツで難民による略奪、暴行事件が頻発しているように、過剰なリベラル政策は重大な問題を引き起こす可能性があります。仮に上述のような意見が実施されてしまえば、将来的に日本の国益に大きな損失を与えると思います。
僕の知り合いに左派的な政治思想を持つ日本人がいるのですが、中国共産党政府に憧れのような気持ちを抱いているそうです。僕からすれば信じがたい話ではあるのですが、彼は中共政府の強権的な姿勢を評価しているようでした。
確かに民主主義が発達しているがゆえ、政策があいまいな形で実行されることが多い日本の政治体制を歯がゆく思う人はいると思います。対して中共政府は国民に議論の余地を与えず法律を制定し、他国による領土侵犯が行われた場合、問答無用で武力を行使します。
しかし、中共政府の強硬的な政策はあくまでも政府のために行使されるものであり、中国国民の利益のためではありません。この点が国民の利益を考慮することが求められる日本の政治との違いです。
とはいえ、日本の政治体制に多少の非効率性を感じるのも事実。現在のアメリカでは、現職のオバマ大統領の弱気な外交政策に失望した人々が、強硬、独善的な政策を唱えるトランプ候補の有力な支持層になっているようです。例えば反政府的なデモ活動に対する取り締まりを強化するなど、今後の日本はある程度、強硬的な政策を実行してもよいと僕は思います。
著者プロフィール

漫画家
孫向文
中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)など。
(構成/亀谷哲弘)