ドイツ・エッセンが誇る世界で最も美しい炭鉱、世界遺産「ツォルフェアアイン炭鉱業遺産群」 (2/3ページ)
ツォルフェアアイン炭鉱は、デュースブルク生まれの企業家フランツ・ハニエルによって発見されました。
当時ハニエルは、製鉄業のためにコークスを捜し求めて様々な場所を試掘していましたが、現在のエッセン郊外を試掘した結果、膨大な石炭層が眠っていることが明らかなります。
1847年、ハニエルはツォルフェアアイン鉱業会社を設立、その後ドイツの工業化を爆発的に押し進める基盤となった炭鉱ともいえる「ツォルフェアアイン炭鉱」がスタートする事になります。
半世紀後の19世紀末には、ハニエルによって発見されたツォルフェアアイン炭鉱はドイツにある全ての石炭鉱山の中で最も石炭が採れる鉱山へと成長していきます。
・20世紀初頭の繁栄の歴史
ドイツで最も石炭が採れるツォルフェアアイン炭鉱は、炭鉱そのものがもたらす富によって20世紀初頭に大幅な増強がなされます。
20世紀初頭には採掘坑は第10採掘坑まで増設され、新しいコークス炉も建設されます。
19世紀末に100万トンを誇っていた産出量は、ほんの20年足らずの第一次世界大戦前には2倍以上、250万トンもの石炭を採掘する巨大な炭鉱とコークス工場群として、巨大なドイツのエネルギー産業の中心へと成長します。