40年以上の研究で判明!人生の問題を「解決する」3つの方法
『逆境を生かす人 逆境に負ける人』(アル・シーバート著、林田レジリ浩文訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者は、とてもユニークな経歴の持ち主です。なにしろ心理学博士でありながら、元落下傘部隊隊員だというのですから。
その結果、「逆境に負けず生き抜いた人」を40年以上にわたって研究し続けているというのだとか。つまり落下傘部隊隊員としてのキャリアが、結果的には大きくプラスに作用しているわけです。
たとえば2001年に世界を震撼させたアメリカ同時多発テロ事件後は、生存者、介護者、救急隊員の心理ケアのサポートを積極的に展開してきたのだといいます。
また著者としての評価も高く、1996年の『「逆境に負けない人」の条件 「いい加減さ」が道を開く』(邦訳は2005年、フォレスト出版刊)によってベストセラー記録を打ち立ててもいます。
そんな著者の最新刊である本書では、ここでは「誰でも心の弾力性を身につけることができる方法」を紹介しています。
■1:論理的に問題解決する
どんな人の人生にも、多かれ少なかれ問題はつきもの。しかしどんな種類の問題であれ、大切なのは疑問を持つことだと著者はいいます。特に倫理的に問題を解決する場合には、次の手順が大切なのだとか。
(1)正確に状況を読む
「なにが問題なのか? 事実はなんなのか? 深刻度はどれほど? 緊張度は? 時間の猶予はあるか? 他に知るべきことは? 誰が行動するべきなのか?」
このように、客観的な状況を把握するべき。
(2)自分がすべきことはなにかを考える
状況と自分をここで結びつけるということ。「自分はなにを得たいのだろうか? 自分の行動のゴールはなにか?」と考えてみる。
(3)どうしたら(2)にたどり着けるかを考える。
ひとつだけでなく、複数の選択肢を用意し、そこにリスクや落とし穴はないかを考える。もし時間があるなら、何人かで話し合うのもいいとか。
(4)行動を起こす
不安があるのは当たり前。でも「どうすればいいのか」が事前にわかっていればできるはず。
(5)自分の行動の成果を見てみる
フィードバックを得られるような質問を、周囲の人にしてみるという方法も。時間がかかりそうな問題なら、「解決の兆しがあるかどうか」を見て、そのまま進んでいいかどうかを判断。
(6) (5)で得られたフィードバックをもとに軌道修正をする
(7)もう一度、行動によって得られた成果を見てみる
「満足のいくものだろうか?」「この問題は解決されただろうか?」など。
(8)今回の問題から学ぶべきことを考える
「問題になるまで見過ごした兆しはなかっただろうか?」「教訓はなんだろう?」「今後、同じような問題が起こらないようにするには、どんな手を打ったらいいのか?」
■2:クリエイティブに問題解決する
クリエイティブな問題解決とは、ありえないような方法で解決に導くこと。「そうだ!」とひらめく瞬間をいいあらわす「アハ体験」という言葉がありますが、いかにして自分の心の宇宙の膨大な情報から「アハ」を引き出すかが重要だというのです。
そしてクリエイティブであろうとするなら、自分を追い詰めることは禁物。問題から気持ちが離れたときにこそ、解決の道が開けるものだから。
つまり問題を解決したいと思うとき、ついている人は、いったん問題について考えるのをやめ、リラックスし、気持ちを整理したうえで解決の道を探るものだということ。
クリエイティブな問題解決は、「いままで考えもしなかったようなユニークな解決法があるはずだ」と思うことからはじまるのだとか。それを忘れてはいけないと著者は記しています。
■3:現実的に問題解決する
学校の勉強ができなかったとしても、成功をつかんだ人は多いもの。なぜなら彼らは、現実的な知恵に長けていたから。高いIQが、現実的な問題解決を可能にするわけではないということです。
そして、賢い問題解決ができるようになるためには、
(1)「問題を解決する」という意志を持つ
(2)「自分の力で解決する」という心構えを持つ
(3)いままでの思考パターンを飛び出す
(4)感情的にならない
という4つが大切。そしてこれらは、人生で起こってくるあらゆる問題に役立つはずだと著者は説いています。
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大きな逆境を生き抜いた人たちについての研究を確認してみると、彼らはどんなに大変なことであれ、起こったことを受け入れることからはじめていると著者はいいます。
起こってしまったことを恨んだり、怒ったりはしないということで、これは多くの人が応用できそうな考え方でもあるでしょう。
(文/作家、書評家・印南敦史)
【参考】
※アル・シーバート(2016)『逆境を生かす人 逆境に負ける人』ディスカヴァー・トゥエンティワン