【摩訶不思議な花】濡れると“透明”になる「サンカヨウ」がまるでガラス細工
みなさんは「サンカヨウ(山荷葉)」という花を知っていますか? メギ科サンカヨウ属の多年草で、直径2cmほどの白い花を数個つけるこの花。 花言葉は「親愛の情」。 そんなちょっと不思議で素敵なお花「サンカヨウ」を見てみましょう。
朝露で濡れると“透明”になる?
出典: demilked
高さは30~70cm。茎の先に直径2cmほどの白色の花を数個つけ、大小2枚つく葉はフキのような形をしています。花は小さい葉につき、葉の上に乗っているように見えて可愛らしいですね。
この小さな花弁が朝露や雨で濡れると…。
出典: Plant Delights
そして、最後にはこのように完全に透明となって、まるでガラス細工のような姿になります。
その瑞々しい姿には、どこかほかの花とは違った魅力を湛えています。
出典: MY MODERN MET
なんと、ゆっくりと水が花びらを浸食し、時間が経つにつれて、少しずつ透明になっていくのです。
透明になると儚げな様子だった花に、一気に神秘的な雰囲気が加わっていきます。
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花のあとにはブルーベリーによく似た実をつけます。
この実は食べることができ、味はとても甘くておいしいです。
出典: MY MODERN MET
水が触れることで徐々に透明になるという不思議な性質を持つ「サンカヨウ」。
透明になるにつれて白い色素が失われていきますが、乾燥すると元の白い花びらに戻ります。
なぜこのような性質を持っているのかは、未だ解明されていないようです。
出典: MY MODERN MET
実はこの花、日本でも見ることができるそうで、本州中部以降北から北海道の山奥の湿地などに自生しているそうです。
しかし、1週間ほどしか花をつけず、朝陽に当たるとすぐに白に戻ってしまうので、透明になっている姿を見るのは大変難しいのだとか。
花期は5~7月。山登りや高原に遊びにいく際は、朝霧によって作られるこの儚いガラス細工を目にすることができるかもしれませんよ?
ぜひみなさんも山奥に行った際に探してみてください!