自然を参考に作られた10の科学技術(バイオミメティックス) (6/7ページ)
これを可能にするのが、DNAとタンパク質などの分子機構を糖質によってコーティングするメカニズムだ。
[画像を見る]
ここに着想を得たのが、アメリカ、バイオマトリカ社やイギリス、ノヴァ・ラボラトリーズ社などのバイオテクノロジー企業である。彼らは生体ワクチンにクマムシの生態を応用し、砂糖のフィルムでワクチンを包むという方法を開発した。こうして冷凍することなく生きたワクチンを6ヶ月保管することが可能となった。・10. 蟻塚ビル / シロアリ
[画像を見る]
アフリカのシロアリは、昼には40度、夜には2度という寒暖の差が激しい環境において、温度をほぼ一定に保つ巧みなデザインの蟻塚を作る。その受動的な冷却システムは上部と側面に開いたいくつもの通気口によって機能する。地下の部屋から通気口を通して届く風が熱い空気を追い出してくれるのだが、シロアリはさらに通気口を塞いだり、開いたりすることで空気の流れをコントロールしたりもする。
[画像を見る]
建築家のミック・ピアースはジンバブエのオフィスビル、イーストゲートセンターにこれを真似た構造を取り入れた。ビルの屋上には煙突が並んでおり、地下から冷たい空気が流れ込むと同時に暖かい空気が上から逃げるようになっている。こうしてエアコンなしでも快適な温度が保たれ、同じサイズの従来型ビルに比べて、エネルギー使用量を10分の1に減らすことに成功した。