五感に意識を向けるべし!記憶力向上に重要な「10の基本原則」
『大学受験の神様が教える 記憶法大全』(和田秀樹著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、2014年に刊行されて話題となった同名作のコンパクトなハンディタイプ。
長年にわたって受験勉強法の書籍を送り出し続け、多くの受験生を成功に導いてきた実績を持つ著者が、さまざまな記憶法を紹介したものです。
つまり読者はこのなかから、自分に合った記憶法を見つけ出すことができるのです。
そのためにまず知っておきたい基本は、記憶の3ステップが「おぼえる」「保つ」「思い出す」であるということなのだとか。
これらは専門用語で「記銘」「保持」「想起」というそうですが、この3つの機能を強化していくことで、年齢に関係なく記憶力を伸ばすことができるというのです。
記憶や想起をする際に、重要な手がかりとなるのが「イメージづけ」と「関連性」なのだそうです。
単に情報をインプットするよりも、この2つを活用することで効率よく記憶を行うことができるということ。
そこでこの項目で著者は、そのために重要な「10の基本原則」を紹介しています。これらを、記憶したい情報に適した原則を探して活用すればいいということです。
しかも、決して難しいことではなく、いたってシンプルなことばかり。だからこそ、すぐに応用することができそうです。
■原則1
最初の原則は、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)から得られる情報に意識を向けること。そうすることで記憶はより強化され、必要なときに想起しやすくなるというのです。
■原則2
2つ目の原則は、情報を大げさに誇張させること。大きさや形、音などで誇張されているものは想起しやすいということです。
■原則3
原則3は、リズムと動きのあるイメージにすること。歴史の年号などを語呂合わせでおぼえるのも、この原則に従ったもの。
■原則4
原則4は、「色」をイメージづけること。色は記憶を鮮明にし、ものごとをおぼえやすくするのだそうです。
たとえば、消防車と聞句とすぐに赤色を連想することができますが、まさにそれがいい例。そこで著者は、マーカーなどでカラフルに彩り、視覚効果を活用することを勧めています。
■原則5
原則5は、「数字」を使うこと。数字によって整理・順序づけを行い体系立てる。そうすることにより、膨大な記憶から必要な情報が引っぱり出しやすくなるといいます。箇条書きなどが、これにあたるわけです。
■原則6
原則6は、「記号」を使うこと。ブランドロゴや道路標識などは、まさにこの原則を活用したものだそうです。記号ひとつで瞬時に多くの情報を思い出すことができる効率的な記憶法といえるそうです。
■原則7
原則7は、「順番」をつけてパターン化することで、これも体系づけて整理する方法。また同じように、色や大きさなどでグループ分けしたり、距離や高さ、年齢、場所などで分類したりしてもよいといいます。
■原則8
原則8は、「魅力的」なイメージづけをすること。人間は魅力的なイメージを持ったものに対して強い関心を示すものなので、記憶しやすくなる傾向があるというのです。
■原則9
原則9は、「ユーモア」を活用すること。理由はいたってシンプルで、おもしろいことは記憶に残るものだから。しかも思い出すと楽しい気持ちになれるので、ふたたび想起しやすくなるということ。
■原則10
最後の原則は、「ポジティブ」なイメージにすること。当然のことながら、ネガティブよりもポジティブなイメージのほうが想起しやすくなるわけです。脳は、わくわくして居心地がよい状態に戻りたがるものだというのです。
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このような基本を軸として、以後はさまざまな記憶法が紹介されていきます。目的や効果別に分かれているので、理解しやすいはず。自分にとってベストな記憶法が、きっと見つかるのではないでしょうか。
(文/作家、書評家・印南敦史)
【参考】
※和田秀樹(2016)『大学受験の神様が教える 記憶法大全』ディスカヴァー・トゥエンティワン