睡眠医学のドクターに聞く。新常識! 「肌のゴールデンタイム」の本当の時間帯とは? (2/2ページ)

マイナビウーマン

■睡眠の質が悪いと、肌の「ターンオーバー」の周期が乱れる

成長ホルモンが体の新陳代謝を促すということですが、健康な肌を保つためのメカニズムについて、梶本医師はこう説明を続けます。

「皮ふの細胞は、下部の層から生まれ変わります。それが表皮となり、やがて角質化してはがれ落ちる新陳代謝を繰り返しています。これを『ターンオーバー』と呼んでいますが、健康な状態では、約28日の周期で行われます。

これが、睡眠時間が短い、寝付きが悪い、途中で目が覚める、逆に10時間以上だらだら眠るなどで睡眠の状態がよくないと、ターンオーバーの周期が乱れると考えられます。すると、角質がはがれ落ちにくくなって、皮ふの再生が滞ることがあります」

また、睡眠と疲労の関係に詳しい梶本医師は、次のアドバイスを加えます。

「皮ふがガサガサする、乾燥する、くすんでいるなどのトラブルは、睡眠の質がよくない、また、ストレスや疲労が溜まっているサインだとも言えます。

顔や体の皮ふは目に付きやすいので、普段より状態が悪ければ気付きやすいはずです。そんなときこそ、内臓も疲れていると察して、化粧品によるケアだけですませずに休息をとるようにしましょう。皮ふの再生力は、睡眠の質と疲労回復が重要なポイントになります」

■まとめ

「ターンオーバーが1日のうちでもっとも活発なのは、寝付いてからの3時間」であることから、この時間帯こそが肌のゴールデンダイムだということです。皮ふ再生にまつわる新常識、ぜひ美肌づくりの参考にしてください。

(品川緑/ユンブル)

取材協力・監修:梶本修身氏。大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授。東京疲労・睡眠クリニック院長。医学博士。国家プロジェクトとして疲労対策の研究を続ける。著書に『すべての疲労は脳が原因』(集英社新書)、『「体の疲れ」が消える本』(成美文庫)ほか。『林修の今でしょ講座』『たけしの家庭の医学』(テレビ朝日)、『世界一受けたい授業』(日本テレビ)ほかメディアに多数出演、睡眠と疲労に関する新常識の提案、わかりやすい解説で知られる。

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