数百万円のロマネ・コンティを9割の人が「まずい」と感じる理由 (2/2ページ)
いってみれば、「高級な赤ワイン」のセオリーからは外れた味だということ。
■ロマネ・コンティは理解するのが難しい
しかしロマネ・コンティの魅力は、その淡さにこそあるというのです。ただ淡いだけではなく、香りも味も奥深い。そして、最初のインパクトこそやさしいけれど、最後に残る深く官能的な余韻こそが魅力だということ。
その特徴は、ある程度ワインを飲み続けた人にしかわからないのだといいます。とはいえ、高級ワインを飲み続けられる人はほんのひと握り。だからこそ、「特徴を理解するのが難しいワイン」ということになってしまうというわけです。
この話からもわかるとおり、そのお酒本来のおいしさを最大限に味わうには、一定の段階を踏んでいなくてはいけないのだと著者はいいます。ある種の“おいしく飲む順番”というものがあるということ。
■ソムリエが教える「おいしく飲む順番」
まだお酒を飲みなれていない人の多くは、飲みやすいフルーティなタイプ、いわば個性がさほど強くないタイプを好むはず。これが第一段階です。
しかしその後、次第にそれでは物足りなくなってきて、濃い味わいのもの、つまりそのお酒の個性が強く打ち出たタイプに進んでいく。これが第二段階。
その時々の段階で、「なるほど、これはおいしい」と感じながら、徐々にそのお酒が持つ本来の魅力と意味がわかるようになっていくというのです。
しかし、お酒が本当に好きで魅力を知り尽くしている人は、「味の濃いお酒」まで進んだら、その次のステージとして「淡いお酒」へと舞い戻るのだそうです。
いってみればこれこそ、ロマネ・コンティの味の意味がわかるようになるのと同じ理屈。
インパクトのある味や濃い味の魅力を知り尽くしたのちに、最後はふたたび淡い味わいのお酒に戻り、その淡さの奥にある豊かな底力を楽しむようになる。
そういった、奥深い楽しみ方ができるようになるということ。淡くて深い味わいでありながら、飽きずにずっと飲み続けられる、そのお酒ならではの底力を感じられるものこそ、“ツウの到達点”になるというわけです。
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どちらかといえばこれは“常識”の範疇に収まる話ですが、他にも目からウロコの“新常識”満載。
お気に入りのお酒を飲みながら読んでみれば、心地よい週末が過ごせるかもしれません。
(文/作家、書評家・印南敦史)
【参考】
※友田晶子(2016)『赤ワインは冷やして飲みなさい』青春出版社