【元アイドル刺傷】尾行やセクハラは日常?ストーカー予備軍を生む危険な土壌 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 襲われた冨田さんは、期間限定のアイドルユニット「シークレットガールズ」に所属していたが、現在はシンガーソングライターとして活動中だった。今回も、冨田さん本人がツイッターやブログで告知していたとおり、あくまで音楽ライブに出演予定で、ライブへ行こうとしたところで岩崎容疑者に襲われた。しかし、ガールズユニット「A応P」やアニソン歌手・Rayが交流イベントを中止するなど、各業界にファンサービスの自粛ムードが広がっている。

「事件のポイントの一つはSNS。ファンが憧れの人物とゼロ距離で会話できる、昭和の時代にない便利なツールです。しかし容疑者の感情に拍車をかけ、炎上騒ぎよりもひどい結果を招いてしまいました」(芸能プロ関係者)

 ファンとの交流に常にリスクを抱えるのが知名度の低い地下アイドルだ。2005年12月に「会いに行けるアイドル」をコンセプトとしたアイドルグループ「AKB48」が生まれて以後、それに影響を受けてか、握手会や食事会など、ファンとの距離が近いアイドルが今まで以上に増加傾向だ。またアニメ・漫画文化の人気の高まりと相まって、芸能界で活躍するコスプレイヤーなども登場。ファンに崇拝されるシンボル的な存在が多様化している。

「テレビで話題ではなくとも、SNSを通じて多くのファンを抱える地下アイドルやコスプレイヤー、アーティストはたくさんいます。彼女らが無名のため表には出ていないものの、ライブハウスの会場近くでファンに待ち伏せされて後を付けられたり、握手会の際に言葉や態度でセクハラされたりといったトラブルは日常茶飯事。運営側も慣れっこになっていて、それらにいちいち個別で対応することもなく、半ば放置されているケースも少なくなかった。ストーカー予備軍を生み出す土壌は確実にあります」(芸能プロ関係者)

 ファンと近い距離で活動することの危険性を再認識させた今回の事件は、彼らの活動やファンとの関係にどんな影響をもたらすのか。今後の推移を見守りたい。

文・橘カイト(たちばな・かいと)
※1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。
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