アイドルでもないしヲタでもない!小金井刺傷事件の報道に感じるモヤモヤ|ほぼ週刊吉田豪 (1/2ページ)

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アイドルでもないしヲタでもない!小金井刺傷事件の報道に感じるモヤモヤ|ほぼ週刊吉田豪
アイドルでもないしヲタでもない!小金井刺傷事件の報道に感じるモヤモヤ|ほぼ週刊吉田豪

 ここ数日、Twitterでもいろいろ書いているんですけど、小金井の事件報道に感じるモヤモヤについてちょっとまとめてみます。

 最初に「女性刺され重体、男確保 アイドルとファンか」という第一報が入ったのが、ちょうどボクが大阪でアイドルイベントの司会業を終えて、いわゆる地下アイドルイベントに顔を出しているタイミングだったから、衝撃もさらに大きかったわけですよ。で、事件の詳細がわかってきてまずモヤモヤしたのが、被害者の冨田真由さんが「地下アイドル」と報じられていること。

 冨田真由さんはもともと女優で、ドラマ『シークレットガールズ』でアイドルグ ループのメンバーを演じた結果、期間限定の企画物ユニット『シークレットガールズ』としてEYEという役名で握手会やライブもやることになったけれど、アイドル的な活動はCDを1枚出しただけで終了。その後はシンガーソングライターとして活動している人なので、彼女をアイドルと呼ぶのは不適切というか。たとえるなら1枚でも企画でアイドルめいたCDを出した女優なり女子アナなりを全部アイドル扱いするぐらい雑な行為だと思うし、もっと言えば犯人もアイドルヲタじゃない。あの犯人のTwitterアカウントを見ても、アイドルではなく女性シンガーソングライターのことしかつぶやいていなかったし、ジャンルでいえばファンというよりストーカーなわけですよ。

 つまり、今回の件は「シンガーソングラ イターがライブ会場前でストーカーに待ち伏せされて被害に遭った」ケースなのに、なぜか「アイドルが交流イベント時に距離感を失ったアイドルファンに襲われた」と報道されているから、これまたモヤモヤするわけです。「交流イベント」というのは握手会とかサイン会とかチェキ会とかのことであって、シンガーソングライターのライブを「交流イベント」呼ばわりするのはさすがに失礼すぎ。

 NHKが「芸能活動をしていた女子大学生が刃物で刺された事件」という表現にある段階から変わったり、TBSラジオやニッポン放送の吉田尚記アナも彼女のことを「アイドル」と呼ぶのをやめたりと、一部のメディアはわかってくれてるみたいだけれど、大半はそうじゃないわけです。

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