「真田丸」平均視聴率17.7%!過去の大河ドラマと何が違う? (2/2ページ)

Suzie(スージー)

『真田丸』の場合は、オープニングテーマ曲のあとに前回までのあらすじについてのナレーションが入るのみ。

あとは登場人物の会話でテンポよくストーリーが進むという仕掛けになっています。視聴者を飽きさせることなく、ときにふっと笑いたくなるようなコミカルな会話でどんどん話が展開してゆくやり方は、三谷幸喜作品ならではなのかもしれませんね。

■3:なんといっても真田信繁が目立つ!

これまで大河ドラマでも、戦国時代をテーマにした作品で真田信繁が登場するものはいくつかありました。

たとえば、1983年の『徳川家康』、1987年の『独眼竜政宗』。2000年代に入ってからは2000年の『葵 徳川三代』、2009年の『天地人』、2011年の『江~姫たちの戦国~』。しかしいずれも、目立つような形ではキャスティングされていなかったといいます。

ところが今回は、この真田信繁が主役。信繁については、「大坂の陣」で活躍したということ以外は史料がほとんど残っておらず、まさに信繁の人生の95%がいまだ解明されていないのだとか。

わずかに明らかにされている史実に基づきながら、謎に包まれた95%の部分を三谷幸喜氏がいかに描いていくのか。これからも注目したいところですね。

21世紀以降の大河ドラマの特徴として、あまり歴史的には注目されてこなかった敗者にスポットを当てているということがあげられます。

真田信繁もまた、「大坂の陣」で華々しく散ってゆく敗者。

いまの段階(第20話終了時点)では、豊臣秀吉に気に入られて豊臣家の家来となって活躍していますが、これからは秀吉が滅び、「関ヶ原の戦い」、「大坂の陣」へと移り変わりゆく戦乱の世の様子が描かれるはず。

史実によれば、信繁は「大坂の陣」で3,500の兵を率いて13,000の兵の徳川を相手に攻防を繰り広げたとのこと。この合戦をどのように戦い抜いて、そして散ってゆくのか。今後のストーリー展開に注目ですね。

(文/あさきみえ)

【参考】

大河ドラマ“定番”をすっ飛ばした『真田丸』に見える三谷幸喜氏の自信-ORICON STYLE

洋泉社編集部(2016)『大河ドラマ読本 21世紀のNHK大河ドラマを大特集!』洋泉社

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