北朝鮮が華僑を締め付ける訳 (2/2ページ)
ヤミ屋を見せしめで逮捕する際にも、華僑には事前に情報が流される。彼らは、中国大使館に逃げ込んで身の安全を確保し、万が一捕まった場合でも、大使館から圧力をかけてもらい釈放させるというのだ。
また、新義州(シニジュ)在住のデイリーNK内部情報筋、キム・チャンヨル(仮名)氏によると、華僑は北朝鮮の人々が住むマンションではなく、玄関に大きな「福」の字を掲げた立派な瓦屋根の一軒家に暮らしていて、街で一番の金持ちだという。
このような特権と財産を持つ華僑のことを、北朝鮮の人々は羨みと妬みの混じった視線で見つめてきた。一方の華僑は、逮捕されたり、財産を没収されたりするなど、中朝関係の冷え込みのとばっちりを受け続けている。
華僑を取り巻く環境は、年々厳しくなっているが、それでも彼らが北朝鮮で暮らし続けるのは「儲かる」からだった。ただし、締め付け強化に加え、近年は、権力に近い層が民間人から利権を取り上げる流れが強まっており、以前ほど儲かっていないようだ。
香港の亜洲週刊によると、2万人だった在朝華僑の数は、現在では5400人(丹東市政府関係者)まで減っている。北朝鮮を見限って中国に移住する人が増えており、その数は丹東市だけでも数百人に及ぶ。