​オバマ大統領も活用! プレゼンを効果的に見せるテクニック「サウンド・バイト」とは?

学生の窓口


大学生のみなさんは、著名人のスピーチを耳にして心打たれたことはありますか? 最近はオバマ大統領の広島でのスピーチが話題になっていますが、世界には有名なスピーチがたくさんありますよね。印象的なフレーズが使われているものが多く、たとえばキング牧師の「I have a dream」はまさにその一つ。一度聞いたら忘れられない、心に迫るすばらしい言葉です。今回は、スピーチやプレゼンにおいて「短い文で伝える」ことのメリットをご紹介します。ゼミや講義でプレゼンをするときに使えるかも?

■短い文章で表現する「サウンド・バイト」

先ほどの「I have a dream」や米大統領バラク・オバマ氏の「Yes, we can」など、短い文章で本当に伝えたいことを簡潔に表現する手法を「サウンド・バイト」と呼びます。これらのスピーチを考えたときにどこまで戦略的にサウンド・バイトを考えたのかはわかりませんが、とても印象的なフレーズで、スッと心に入ってきますよね。

このサウンド・バイトは、身近なプレゼンテーションの場などでも使うことができます。眠たくなるような会議では、長い文章をだらだらと読み上げる人も多いもの。そんな中で、簡潔な言葉で短く表現されたサウンド・バイトは、やる気にあふれて見え、信頼できそうな気にさせてくれます。人間は、長い文章よりも短い文章のほうが理解しやすいので、もし全体が長い文章になりそうであれば、あえて文を区切ってみてください。そうすることで、同じ分量でも短い文章の組み合わせの方が印象的になります。

■「痛みにたえてよくがんばった! 感動した!」

日本人でいうと、小泉元総理はこうしたサウンド・バイトをたくみに操る人の一人です。「感動した!」のサウンド・バイトは、在任中に大相撲において発せられた一言ですが、今でもメディアで見かけることがありますよね。それほど印象が強いものになっているのです。

日本語は正しい文法にのっとって話すと、文章が長くなりがち。スピーチやプレゼンテーションではあえて短い文章で構成するように努力してみると、全体の印象がかなり変わってきます。そこに話す口調、表情、身ぶり手ぶりが加われば、本当に伝えたいことを伝えられるようになるのではないでしょうか。

■不用意な発言には要注意

サウンド・バイトには怖い側面もあります。よく日本で見られるのが、政治家の不用意な発言です。内容が不適切であるのは問題外ですが、前後の文脈を無視して切り取ったワンフレーズだけがメディアで一人歩きすることもあります。使われたその短い言葉があまりに印象的なために、悪い意味でとられてしまうのです。

変なところでバッシングされ、悪くとられることのないよう、日ごろから短い言葉の持つ威力について知っておくことが大切になります。言葉を大切に扱う人は、まわからも信頼されやすくなります。気になったサウンド・バイトがあれば、一度スピーチ全体を読んでみると参考になるかもしれませんよ。

この「サウンド・バイト」はスローガンやキャッチコピーとは異なり、自分で「どこがサウンド・バイト」なのか決めきれるわけではありません。あくまでも受け手に印象的に伝わったところがサウンド・バイトとして効果を発揮します。大学生のみなさんも、普段から言葉ひとつひとつを大切にする意識を持ってみてください。

文・ファナティック

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