【プロ野球】ロッテ観客増の要因?“伝説の応援歌”の復活事情に迫る (2/2ページ)
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■なぜ封印されていたのか……?
先述のように快楽物質がドバドバあふれ、他球団ファンのみならず、他球団の選手にも怖れられていた伝説の応援歌。それらが封印されたきっかけにも触れておきたい。
2009年シーズン終盤、ロッテは御家騒動下にあった。この年のロッテは開幕前からボビー・バレンタイン監督の解任騒動が起こるなど、穏やかではない様相だった。
2005年の日本一の立役者であるバレンタイン監督。ファンからは続投の声もかなり多かった。しかし、フロントは首切りを断行しようとし続けたため、9月にBクラス入りが決まると千葉マリンスタジアム(当時)の外野席に過激な横断幕が揚げられるようになった。
フロントの名前を挙げて、「全員死刑」などかなり苛烈なものがあったのも事実だ。
それに噛み付いたのが西岡剛(現阪神)だった。9月26日、ヒーローインタビューで西岡はお立ち台を降り、「子どもたちの夢を壊さないでください。横断幕を下げてください」と外野席に向けて、アジテーションを打ったのだった。
これに怒ったのは横断幕を掲げていた応援団の中核メンバー。彼らは西岡をフロントの犬と見なし、翌日、西岡の応援をボイコット。「よっ!偽善者www」「フロントは僕らの夢を壊しました」など、強烈な横断幕を出したのだ。
それまでのロッテの応援を創り上げてきたパイオニアだった彼らも、その行為はさすがに一般ファンの共感を得ることはできず、大問題となり結局解散。新応援団立ち上げに際して、旧応援歌は封印されたのだった。
■なぜ今季、伝説の応援歌は復活したのか?
新体制となった2010年から昨季まで、新応援団の団長はジントシオ氏が就任。同氏は2004年までロッテの応援をリードしてきた人物で空白となった応援を見事に埋め、QVCマリンフィールドのライトスタンドを再建したのだった。
昨季を最後にそのジントシオ氏が引退。今季から応援団長に高橋慎氏が就任した。
高橋氏は「マリーンズの歴史を繋げる」と語り、賛否両論の中、旧応援歌の復活を決断。外野席に再び、あの頃の熱量を取り戻そうとしている。
6月7日(火)からQVCマリンフィールドで阪神と3連戦。阪神には封印のきっかけともなった西岡がいる。複雑な事情、心情が交わる一戦。特段、旧応援歌に注目したくなる。
文=落合初春(おちあい・もとはる)