保育園でのストレスが原因?北野武も持つ「チック症」の見分け方とママの対処法
6月に入り、入園や進級シーズンから2ヵ月ほど経ちました。
しかし最近、なんだか子どもの様子が落ち着かず、環境の変化によるストレスかな? と思っていたら、実は“チック症”だった、というケースがあるようです。
そこで、“チック症”の原因と見分け方、そして対策ポイントについて、お伝えしていきたいと思います。
■意識的かどうかがポイント!「チック症」の見分け方とは
“チック”もしくは“チック症”は、乳幼児期から学童期にかけ、多くの子どもにみられる症状です。
中には、これが慢性化し、“慢性チック障害”、“トゥレット症候群”と診断されるケースもありますが、多くは、発達の過程で見られる“一過性チック”といわれるもので、全体の約9割を占めます。
チックの症状には2種類あり、
・運動性チック・・・顔をしかめる、まばたきをする、首を振る、肩をすくめる
・音声チック・・・咳払いをする、鼻をすする、奇声を発する
などがよく見られるものです。
しかし、まばたき、鼻すすり、咳払いなどは、誰もがやる行為ですよね。それと“チック症”とは、どう違うのでしょうか?
“チック症”は、本人の意思とは無関係に、身体の一部が動いてしまったり、声が出てしまったりします。
そのため、その動きを止めようと思っても、自分の意思ではできません。
一方、癖でまばたきや咳払いをしているような場合は、コントロールしようとすれば、自分でそれらをストップさせることができます。
意識的か、そうでないかが“チック”の見分けるポイントになります。
■ママが「自分を責めたり、気にしすぎる」のは逆効果かも?
“チック症”の原因はハッキリとは分かっていませんが、「身体要因と精神要因が重なって発症する」と言われています。
現在では、“身体要因”の方が重視される傾向がありますが、ストレスにより悪化することもあることを考えると、親がどう向き合うかも大事になってきます。
筆者が行っている育児相談でも、ときおり「チックのような症状が出た」というお悩みを伺うことがあります。
その際よく見られるのが、ママ自身が「自分の育児のせいではないか」と、その原因を自分に課してしまったり、気になるあまり、子どもに動きをやめさせようと促したら、よけいに悪化してしまった、というケースです。
そのような場合、相談のアドバイスとして、“チック”が一般的なことをお伝えすると、
・成長過程の一過性のものと分かって安心できた
・チックの症状を見ても、優しく接することができるようになった
・気がづいたら、いつのまにか子どもの症状がなくなっていた
と、「ママの気持ちの持ち方」を変えるだけで、“チック症状”が減っていくことがあります。
■対策法は「緊張や不安を軽減する工夫」と「ストレス耐性の強化」
一般的に、繊細で感受性豊かな子に多い“チック”の症状。
オススメの対策は、「緊張や不安を軽減する工夫」と、「ストレス耐性の強化」の2つです。
これらは、“チック症状”への対策というだけでなく、子どもがこれから“強く、たくましく成長していく”上での土台になってくれます。
(1)明るい未来をみせてあげよう!「緊張や不安」を軽減させる工夫
まず、性格的に緊張しやすい、不安を感じやすいという子どもには、未来に不安を抱かせない言葉をかけてあげましょう。
不安というのは、先々が暗く見えるから不安になるので、そこにある「雲をどかしてあげる言葉かけ」が生きてきます。
「見て見て! なんだかとっても楽しそうだよ」
「ママがずっとここで見ているよ」
「この間みたいにやったらうまくいくよ」
のような感じです。
無理やり背中を押して「頑張れ!」ではなく、ママが寄り添って「一緒に進んでいこうね」という安心感を伝えるのがオススメです。
(2)優しすぎるのも逆効果!「ストレス耐性」の強化
子どもが小さいころは、親が子どもの盾となり、不安を軽減してあげられますが、その子が将来独立した後、たくましく生きていくためには、ストレスの耐性を強めていくことも必要です。
「うちの子は傷つきやすいから……」と囲い過ぎてしまうのも逆効果だったりするのです。
なので、“不安感解消”の試みとともに、“ストレス耐性を高めるアプローチ”も、同時に取り入れるのがオススメです。
ストレス耐性を強くするには、「その子の自己効力感をアップさせる」のが有効です。
必要なのは、「成功体験と、ほめ言葉の積み重ね」。
子どもの“チャレンジ”を促しつつ、少し離れて見守り、ほめ言葉を添えてあげましょう。
「僕ならできる!」と自分を信じられる気持ちがあると、いざというときにバネになってくれ、少々のストレスには負けにくくなります。
いかがでしたか?
可愛いわが子ゆえに、気になる“チック”の症状。
すぐにでも解消したいのはやまやまですが、まずは親が落ち着いて対処することが必要のようです。
「緊張や不安を軽減する工夫」と「ストレス耐性の強化」は、すべての子どもに有効なので、ぜひ実践してみてください!
【画像】
※ Choreograph、Bal’s Photo、evgenyatamanenko / PIXTA
【著者略歴】
※ 佐藤めぐみ・・・専門家ライター。育児相談室『ポジカフェ』主宰。最新心理学を用いた叱り方メソッド、やる気アップ法、育児ストレス診断などが専門。著書に『子育て心理学のプロが教える輝くママの習慣』など。