大学生から考える! 女性が抱える働き方の問題「M字カーブ」ってなに?

大学生のみなさんは、労働に関する「M字カーブ」という言葉は聞いたことがありますか?これは、日本の女性の年齢と労働力人口の割合をグラフにしたものがアルファベットのMの字になることからそう呼ばれています。女性はキャリアの途中で結婚・出産・育児を経験する人が多いので、ちょうどMの字のように一定の年齢層の部分で働ける人の数が減少してしまうのです。女性が働きやすい環境になるために、この「M字カーブ」を改善しようという考え方があります。今回はそんな女性の労働についてスポットライトを当ててみましょう。
■M字カーブとは:女性が結婚・出産・育児の時期に働けなくなること
「M字カーブ」とは、日本の女性の年齢と労働力人口の割合をグラフにしたもののことです。20代では多くの人が学校を出て働きだし、8割近い女性が労働力となっています。しかし20代後半から40代前半あたりは、結婚・出産・育児などで一時的に働けなくなる女性が多いです。そしてそれが落ち着いたらまた働くようになります。この傾向をグラフにすると、若年層で高くなり、少し下がって、また40代後半から上がるというカーブを描きます。
■改善するとどの程度の効果がある?
この改善の効果を試算するのに、スウェーデンをモデルとするものがあります。総務省統計局のデータによると、2012年の日本の女性の労働力人口比率をスウェーデン並みに引き上げることができれば、534万人が働いていることになるそうです。M字カーブのへこみをなくして押し上げる形になりますね。
実際にスウェーデンの女性の労働力人口比率は、日本のように結婚・出産・育児の時期に減るということがありません。20代が7割~8割程度働いていて、30代~50代は9割の女性が働いているのが普通だそうです。日本では、7割前後に落ち込んでしまうのとは大きな差があります。
■日本は労働力人口を増やさなくてはならない
日本は人口が減少しており、しかも高齢化社会に向かっています。人口推計データを見ると、15歳~64歳の「生産年齢人口」自体がどんどん減少していっています。その中で高齢者の生活を若者が支える構造になっているため、女性の労働力をもっと活用できるようになることは急務と言えるでしょう。
2013年の労働力調査によると、総人口1億2729万人中、労働力人口は6577万人です。一方、非労働力人口は4506万人いて、そのうち2932万人は女性が占めています。M字カーブを改善するためには、もっと出産しやすい環境、育てやすい社会、仕事復帰ができるといった周囲の理解を進める必要があります。
いかがでしょうか。数字だけで見ると大きな効果がありそうなM字カーブ改善ですが、数字で目標を定めるだけではなく、もっと社会全体の理解を進めるようにしたいものですね。将来のために、大学生のみなさんも今から考えておくべき課題かもしれません。
文・ファナティック