元米軍衛生兵だけど、救急バッグの中身を公開するよ

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元米軍衛生兵だけど、救急バッグの中身を公開するよ
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 過去5年間、アフガニスタンに派遣されたていたという元歩兵大隊の男性が、当時使用していた救急バッグの中身を公開した。

 衛生兵はこのバッグだけでなく他の装備も一緒に背負いながら長い距離を移動するそうだ。ところどころ擦り切れているのを見るとその過酷さがわかる。今の衛生兵は、ほかの兵士と同様、自動小銃M4やM16も携帯しているそうだ。

 救急バッグの中身をどのように整理するかは人それぞれだが、自分にとってもっとも使い勝手がいいように工夫することが望ましいという。

 投稿者の場合、救急バッグのサイドに4つのポーチをつけて、それぞれ中身がわかるようにラベルをつけた。これで誰か自分以外の人間がバッグを使うことになった場合でもすぐに内容物がわかる。

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 TQと書かれたポーチがあるが、これは止血帯(ターニケット:tourniquet)の略で止血帯が入っている。軍隊では、コンバット・アプリケーション・ターニケット(Combat Application Tourniquet)、通称CATまたはCATターニケット呼んでいる。この止血帯だけは、戦闘中でも使える医療品で、あとほかのものはすべて敵を倒すまでは出番を待たなくてはならない。

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 この止血帯にはストラップに頑丈なマジックテープがついていて、手足に巻いてきつく締めることができる。ウィンドラス(巻き上げ棒)をこれ以上動かなくなるまで回して、左のクリップにはめる。これで、大量出血を抑えることができる。

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 下のポーチの、Hに丸印の文字は出血(hemorrhaging)の意味。ここには、ただの止血帯では止められない、首の動脈からのような深刻な出血をなんとかしなくてはならない場合に必要なものが入っている。

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 コンバットガーゼは、止血剤の浸み込んだガーゼで、直接、患部に当てて血液を凝固させる。首に銃撃を受けた場合、コンバットガーゼを傷口に当て、出血がおさまってきたら、あとは普通のガーゼを当てて、伸縮包帯でしっかりとめる。

 反対側のふたつのポーチには、ETBとNPAと書いてある。

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 ETBは緊急外傷包帯(ETB)のこと。

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 ビニールのラップをはずすと、中は滅菌されているので、通常のチェストシール(胸部の創傷部を塞ぐための救急処置用品)がない場合にも代用することができる。

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 巻かれた状態で入っているので、広げてこちらの面を傷に当て、手足にしっかりと巻きつける。ついているバナナ型のバックルを引っ張るときっちり巻くことができる。

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 最後の部分にはクリップがついているので、そこで留めることができる。

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 もう一つのポーチにはチェストシールと鼻咽頭気道(NPA)が入っている。チェストシールは、粘着性のある大きな絆創膏のようなもので、止血帯ではどうにもならない胸部の穿通創や、包帯では圧迫できない皮下出血のときに使う。チェストシールは、胸に空気が入って、肺をつぶさないようにするために傷を塞ぐ。NPA(写真のグリーンのもの)は、潤滑剤を入れて鼻に差し込んで使うチューブ状のもので、負傷者に意識がない場合、気道を確保するために使う。

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 救急バッグの中身は、すべてがうまくたたみ込まれている。

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 広げてみると、この通り。

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 それぞれ大きくH、A、B、Cと書かれたポケットに分かれている。これは順に、出血、気道、呼吸、循環の意味。命の危険が高いもので第一優先に処置しなくてはならない順番になっている。

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 こちらは、サイドのポーチの中身と同じ。出血はなによりも重大。

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 気道用の医療品。喉に差し込んで、気道を確保する。NPAと同じ用途だが、潤滑剤がない場合は、負傷者の唾を使う。

 切開用キットは、負傷者の喉に切り込みを入れて気管に直接チューブを差し込むための道具である。

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 Bの呼吸ポケットのバッグ・バルブ・マスク(BVM)は、いわゆる人工呼吸器で、口腔マスクにより負傷者の肺に息を吹き込む蘇生機器。

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 これは胸部減圧用の針とカテーテル(NCD)。肺の外側に空気が入ってしまうと、肺が膨らまなくなってしまい、空気が多すぎると肺がつぶれてしまう。チェストシールで胸の傷をすべて塞いで、NCDを刺して余分な空気を抜く。

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 チューブの中に針とカテーテルが入っている。鎖骨の下1インチほどのところにこれを刺すと、プラスチックのカテーテルはそのままで針だけが出てくる。

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 これはCの循環ポケットの中身。点滴が必要なときのキット。点滴液と使用済みの針を格納しておくための小さなチューブはここにはない。

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 点滴キットの裏の内容物一覧。

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 その他。黒いものは手袋の片方。片割れが一緒に丸められている。

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 腹部用緊急外傷用包帯。小ぶりのものと同じように使う。

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 医療用1インチ巾テープ。すぐに使えるように、端が折り返してある。紐でつないであって、急いでいるときでもすぐに切ることができるようにしてある。3インチ巾テープの写真はないが、衛生兵の持つ重要なキットのひとつ。

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 FASTは、胸骨穿刺キット。負傷者が切断手術を受けていたり、ひどく静脈が損傷していたりして点滴ができない場合、これを直接胸骨に差し込む。静脈からではなく、胸の真ん中の骨から点滴液を入れる。

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 エピペン(アナフィラキシー補助治療剤)

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 グリーンの三角巾。腕などを吊るすために使うが、

 バンダナとして使うことも多い。

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 SAMスプリントは、発砲プラスチックで覆われた柔軟性のある金属のシートでできている。固いのに曲げることができるので、骨折などの副木として最適。

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 万人の手足の怪我に対応できる。

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 あとは、バンドエイドやドラッグストアでも買える

 切り傷やひっかき傷、打撲傷用の医療品。

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via:imgur


 コメント欄で日本の自衛隊はどうなのか?という話があったので調べてみた。文献は毎日新聞社のものである。
 「日本の戦闘に伴う医療は、まったく駄目だ」。陸上自衛隊の元衛生官で、今は民間の立場で 戦傷医療の啓発に取り組む照井資規(もとき)さん(43)は言う。米軍は負傷時の処置を兵士に たたき込み、止血帯2個、包帯2種類、手袋、気道確保用経鼻管、油性ペン(負傷や処置の日時を 傷口の近くに書き込む)など12の救急品を常に携行させている。自衛隊員は――。照井さんの言葉に 無念さがにじんだ。

 「包帯1個と、止血帯1個。使い方もろくに教えていない」

 4年前の米国研修での苦い思い出を、取材に打ち明けた。自衛隊員の携行する救急品について 米軍関係者に聞かれ、「包帯くらいしか持っていない。訓練もそんなにやらない」と答えた。  厳しい言葉が返ってきた。「自衛隊は頼りにならない」

 「海外で一緒に活動中、けがをした時に同じレベルの手当てをしてくれない国は信用されません」。 ベトナム、アフガニスタン、イラクと実戦を重ねる米軍の備えは最先端だ。救急品は常時携帯する 12品目に加え、戦地では胸を撃たれた時などに使う減圧針などが追加支給され、20品目を超える。 それらを入れる袋は破損で開かなくなるファスナーを使わない。2個の止血帯も爆発で一度に失うことを 避けるため、分けて携帯する。兵士を何としても死なせまいとするポリシーに貫かれているという。

 自衛隊は包帯と止血帯に加え、海外派遣時には手袋やハサミなどを支給する。全部で8品目。 照井さんはそれらを机上に広げ、語気を強めた。「隊員の命って、この中のどこにあるんでしょうか」

 遅れを取り戻そうと防衛省は昨年4月、第一線救護での的確な救命のあり方を話し合う有識者の 検討会をスタートさせた。今も議論を続けている。

 「昨年のいつだったか、検討会で座長が怒鳴った」と防衛関係者が振り返る。 「あなた方は医学も知らないし軍事も知らない。一体何の専門家だっ」と声を荒らげたという。 座長は、東京都保健医療公社副理事長で内閣官房参与の佐々木勝医師(64)だ。 怒声については「そういう話は尾ひれがつく」と笑う。

 自衛隊には戦傷医療の知識も装備も経験もない。「それ自体は幸いなことだ」と佐々木さんは言う。 戦後一発も撃たず、撃たれず、そもそも必要性がなかった。しかし、これからは違う。

 検討会では自衛隊側から積極的な問題提起がなく、議論は白熱しないという。佐々木さんは いらだっている。「彼らにはリアリティーが欠落している」


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