社員教育に年間3000万円も費やす大人気企業の斬新な採用基準 (2/3ページ)
積極的な出店のため人材の確保が急務なのだそうですが、新卒の定期採用に取り組んでみてわかったことがあるといいます。
それは、「よい人材は、なかなか集まらない」という事実。そこで著者は、採用の基準を次の2つに変更したのだといいます。
■ノアインドアステージの2つの採用基準
(1)「おもてなしの心を感じられる人材」であれば、テニス経験は問わない
ノアが重視しているのは、テニスのスキル以上に「人間性」なのだそうです。
このことに関するポイントは、「テニスのレベル」と「接客レベル」は必ずしも比例するものではないということ。
だとすれば、テニスのコーチングスキルは入社後に教えればいいのであって、採用時にはさほど重視する必要がないという考え方です。
逆に、いくらテニスが上手でも、「教えてやっている」と思い上がっていては、サービス業が務まるはずもありません。
だからこそ、「スポーツを通して、お客様に笑顔になっていただく」というビジョンに共感し、価値観を揃えることのできる人なら、テニスの経験はゼロでも構わないということ。
「テニス経験ゼロ」の大学生を採用の対象にして門戸を広げれば、それだけ可能性が広がるという発想なのです。
(2)「ほどほどの人材」を採用して、社員教育で育てる
ノアでは「おもてなしの心を感じられる人材」を求めているといいますが、おもてなしの心を「持っている人材」ではなく、「感じられる人材」としたことには理由があるのだそうです。
おもてなしの心というものは、入社時には持っていなかったとしても、社員教育によって身につけることが可能だから。
ここで引き合いに出されているのは、「人とホスピタリティ研究所」の高野登さん(元ザ・リッツ・カールトンホテル日本支社長)の言葉。
「地下鉄の優先席だけが空いていたと記、『いいや、座っちゃえ』という人たちをグループA、『必要な人がいないなら、とりあえず座ろう』という人たちをグループB、『ここは優先席だから立っていよう』という人たちをグループCとします。