あるレッテルを貼ったら子どもの行動が変わった…!? 魔法のような「育児のラベリング効果」活用法
先生や他のママ友に対して、自分の子どもについて話をするときは、日本人ならではの気質からか、謙虚に話をしがちです。
ついつい、「うちの子はまだまだできなくて」とか、「いつも人の話を聞かなくて……」と必要以上に謙虚になって、わが子のダメなところをアピールしてしまいます。
必要以上に言いすぎてしまうと、子どもにとっては悪影響に働く可能性があります。
なぜそうなってしまうのか?
今日は、その理由と子どもが自然と伸びる環境づくりをご紹介します。
■「ラベリング効果」って知ってる?
さて、なぜ必要以上の謙虚な姿勢がよくないのか?
先ほどの話のように「この子はいつも人の話を聞かなくて……」とママが先生に言ったとしましょう。
そうすると、先生は「この子は話を聞かない子なんだ」という前提でとらえます。
これは“ラベリング効果”と言われ、できない子はその通りに扱ってしまうようになり、逆にできると言われた子にはできる子という扱いがされていきます。
よって、必要以上の謙虚な姿勢は、子どもに悪影響を与えてしまうと言えるかもしれません。
カレン・フェランの著書『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』には、職場でも同じようなことが起きているとあります。
できる人は周りの人から認められ、例え失敗しても何も言われずにいるが、逆にできないと思われている人は、多少いい成果を出してもなかなか認められなかったり、ミスがあれば指摘をされるそうです。
■ある「レッテル」を貼ったら子どもの行動が変わった!?
実際、アメリカのノースウェスタン大学の心理学者リチャード・ミラーが、こんな実験をしました。
子どもたちを2つのグループに分けて、1つのグループには、「ゴミを捨ててはいけません」と注意を促すようにしました。
もう1つのグループには、「あなたたちはとてもきれい好きですね」と言い続けました。
その結果として、後者のグループの子どもの方が、教室をきれいにしたり、ゴミを拾うようになったそうです。
本来、きれい好きでなかったかもしれませんが、レッテルを貼ることにより、子どもの行動が変わったという事例です。
■子どもが「自然と伸びる環境づくり」のコツ2つ
このラベリング効果を活用した子どもが、自然と伸びる環境づくりのコツをご紹介します。
(1)「いいレッテル」を貼る
子どもに対しては、「あなたはできる子」と良いレッテルを貼ることです。
自分で自分の子はできると信じていれば、それが子どもにも伝わりますし、実際に子どもに対してそのような姿勢で話をしますので、子どもも自信がつくようになります。
子どもや先生に対しても伝えてあげると、同じようにその前提で接するようになるので、前向きな言葉をかけ続けてあげましょう。
(2)「ポジティブワード」にひっくり返す
とはいえ、何でも前向きにとらえ続けるのは難しいことです。
いつもやんちゃばかりしている男の子は、「うちの子のどこにいいところがあるの?」と考えてしまうかもしれませんが、“やんちゃ=元気がある”とポジティブワードに変換すると良いレッテルを貼りやすくなります。
「いつも元気があって楽しそうね。」とか、「いつも笑顔でみんなを幸せにしてるね。」という感じで、ネガティブな部分をポジティブに変換してあげるといいですね。
また、ちょっとでもいいので、できたところにフォーカスして、その部分を前向きにとらえるのも効果的です。
あまりに他人に「自分の子はできる」と言いすぎてしまうと自慢になって、周囲との関係に角が立ってしまうかと思います。
言い過ぎには注意した方がよいですが、自分の子どもの可能性を信じて、子どもが自信を持てるようにすることが親の役目ではないでしょうか。
【参考】
※ カレン・フェラン『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』
※ racorn、PAKULA PIOTR / Shutterstock
【著者略歴】
※ 三尾 幸司・・・1979年生まれ。3児のパパ。某IT企業で営業をしながら、ワークライフバランスを実現し、たまに組織改革やダイバーシティ、女性活用などの推進に取り組み。また、NPO法人コヂカラ・ニッポンのメンバーとして、コヂカラMBAプロジェクトを進めており、子ども向けのキャリア教育やビジネスワークショップを実施。大手企業の社員の子どもや沖縄の高校生など、幅広く講演やワークショップを実施。プライベートでは小中一貫校のPTA会長(4年目)として活動中。
【著者略歴】
※ 伊東裕美・・・整理収納アドバイザー。【子どものお片づけ教育活動】人・モノの気持ちを考えられる優しい子、子ども達が生活の中で主体的にお片づけができるよう、保育園や幼稚園、イベントなどで子どものお片づけ教育活動も実施。