「重版出来!」叩きは爆死の「ラヴソング」から目を逸らす陽動作戦だった?

アサジョ

「重版出来!」叩きは爆死の「ラヴソング」から目を逸らす陽動作戦だった?

 マンガ誌編集部を舞台としたドラマ「重版出来!」(TBS系)が6月14日に最終回を迎え、平均視聴率8.0%で幕を閉じた。この結果にネットでは「一度も10%超えせず」「裏番組の『僕のヤバイ妻』(フジテレビ系)に惨敗」といった批判が相次いでいるが、テレビ誌のライターはこの手の記事が偏っていると顔をしかめる。

「黒木華の主演でこの数字ならむしろ成功の部類ですよ。そもそもTBSの火曜10時は、さほど視聴率が取れない枠です。前作の『ダメな私に恋してください』こそディーン・フジオカ効果で平均9.5%をとったものの、他の作品は『重版出来!』と似たり寄ったりですし、香里奈の『結婚式の前日に』が5.8%と爆死したのもこの枠。それと比べれば大健闘と言えるでしょう」

 たしかに同7.9%と微妙な数字だった西内まりやの「ホテルコンシェルジュ」をはじめ、堀北真希にとって黒歴史となった同5.8%の「まっしろ」、さらには深田恭子の「女はそれを許さない」も同6.2%に終わるなど、火曜10時枠は女優たちにとって鬼門のようだ。そのなかでは健闘したほうの「重版出来!」を貶める記事の狙いは何なのか。前出のテレビ誌ライターはこう指摘する。

「今季は『ラヴソング』と『OUR HOUSE』の2作品が撃沈し、内容も酷評されましたが、フジテレビばかり叩くのはメディアとして具合が悪いのでしょう。そこで他局のドラマも叩こうとしたものの、日本テレビとテレビ朝日のドラマは高視聴率ぞろい。そのため、フジテレビ以外のプライムタイムで最も視聴率が悪かった『重版出来!』がやり玉にあがったのかもしれません。そのバランス感覚に何の意味があるのかはよくわかりませんけどね」

 とばっちりを受けた形の「重版出来!」だが、ヒロインの黒木については「見慣れたら可愛く思えてきた」との声も増えている。そんなファンに支えられての8.0%は、決して悪い数字ではないのかもしれない。

(白根麻子)

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