【プロ野球】世界記録を達成したイチローの三塁打数とNPB歴代トップ3 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■毒島章一(東映):106本

(実働18年/2056試合/7148打数)

 4度もリーグ最多三塁打をマークし、「三塁打の毒島」の異名で呼ばれたのが東映で活躍した毒島章一だ。

 毒島といえば、通算で1977安打と、2000本安打にわずかに及ばず。主要な打撃タイトルも獲得したことがないため、若い野球ファンには意外と知られていない選手かもしれない。それでも、ふたつの「NPB歴代2位」を持つ、まさにいぶし銀と呼ぶにふさわしい名バイブレイヤーだった。

 ふたつの「NPB歴代2位」。そのひとつが「通算三塁打106本」であり、もうひとつが「900打席連続無併殺打」という、これまた渋い記録だ。三塁打は1985年に福本に抜かれ、連続無併殺打は2001年、広島(当時)の金本知憲外野手に塗り替えられている。

 歴史に埋もれがちな「2番目の男」。だからこそ、イチローが三塁打記録を塗り替えようという今こそ、スポットライトを当てたい一人といえる。

■金田正泰(阪神):103本

(実働15年/1476試合/5354打席)

 戦前・戦後の阪神(大阪)タイガース一筋。戦後初の首位打者であり、「ダイナマイト打線」と呼ばれた当時の阪神打線の中核を担っていたのが金田正泰だ。

 俊足巧打の左打者で、人呼んで「三塁打のスペシャリスト」。金田の三塁打記録を語る上で外せないのは、試合数・打席数の圧倒的な少なさだ。1位の福本とは1000試合近い差がありながら、本数的な差は12本。コンスタントに三塁打を放っていたことがわかる。

 実際、二桁の三塁打数を記録したシーズンは福本の2回、毒島の4回をしのぐ、通算6回。1951年の「シーズン18三塁打」は現在でも日本歴代1位だ。

 ちなみに、イチロー以外の現役選手における通算三塁打数(※2015年終了時点)を見ると、イチローに続くのが松井稼頭央(楽天)の83本(NPB:64本、MLB:19本)、その次が川崎宗則(シカゴ・カブス)の71本(NPB:65本、MLB:6本)だ。いかに、NPB上位3人、そしてイチローの三塁打数が図抜けているかがわかるだろう。

 もっとも、MLBの三塁打記録を見ると、歴代1位はサム・クロウフォード(レッズ、タイガース)の「309本」。300本越えは史上唯一人だ。世界の頂は、まだまだ高い。

文=オグマナオト(おぐま・なおと)

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