ドイツ首相の会話も盗聴?中国共産党による”情報監視”の現状 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 さらに例を挙げると、以前より友人の中国人漫画家はSkypeのビデオチャット機能を利用して中国に住む肉親と会話を行っているのですが、最近では「中国」という言葉を発言するたびにネット接続が悪化するそうです。中国国内の電話には「音声監聴システム」という人工知能が搭載されていて、中共政府にとって問題のある発言が検閲される仕組みになっています。アメリカのMicrosoft社が展開するSkypeに音声監聴システムが搭載されているとはにわかには考えられませんが、中共政府がSkypeの中国法人に圧力をかけて検閲を実行させている可能性は十分にあると思います。

 微信の他にも、「QQ」や「百度」といった中国製のブラウザやメッセージアプリには、大抵スパイウェアが内蔵されていることは中国国内では周知の事実です。しかし中国のソフトウェアは政府の認可がなくては公開が不可能であるため、「情報収集の協力」などを名目にIT開発者側はやむを得なくスパイウェア機能を内蔵するのです。そのため僕は日本のみなさんには中国製のソフトウェアを使用しないことをお勧めします。

 こういった例は他にもあるようで、友人の中国人漫画家の知人の女子中国人留学生が、国際電話上で日本社会を賛美し逆に中国社会を卑下するような発言を行ったところ、その翌日、留学生の実家に公安が訪れ彼女の両親に対し警告を行ったそうです。どうやら中国の情報監視の目は世界中のあらゆる箇所に広がっているようです。

 冷戦時、旧ソビエト連邦をはじめとする共産主義諸国では国家をあげての盗聴工作が行われ、反政府的な思想を唱える人物は次々と摘発され投獄、または処刑されました。そのような前時代的な行為が日常化しているのが現在の中国です。

 しかも中共政府は反乱分子を徹底的に摘み取るため、最先端技術を惜しみなく導入し情報監視を行っています。日本のみなさんが中国に訪れる機会があった際、会話内容には十分気をつけてください。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)など。

(構成/亀谷哲弘)

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