「こら!ダメ!いい加減にしなさい!」時間ロスになってしまうNGな叱り方って?
スーパーで売り物を触っている子どもに「こら!」「ダメ!」「いい加減にしなさい!」と叫んでいるママを見かけます。
そして数分後、子どもが言うことを聞かないため、また同じことを注意しています。
なぜ子どもは、叱られても言うことを聞かないのでしょうか?
今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が“時間ロスになってしまう叱り方”についてお話します。
■「パブロフの犬」と同じ子ども
ある実験です。犬に餌をやる前にベルの音を聞かせていると、餌を目にしなくてもベルの音を聞いただけで唾液が出るようになります。
これは“パブロフの犬の実験”と言います。“条件反射”のたとえとして用いられています。
子どもに「こら!」「ダメ!」「いい加減にしなさい!」と怒鳴るママ。それから「○○ちゃん!」と大きな声で子どもの名前を叫んだだけで終わらせるママ。
自分の名前を怖い声で叫ばれて一瞬、子どもは言うことを聞きますが“なぜ叱られたのか”を理解していないので、直ぐに同じことをまたします。“パブロフの犬の条件反射”のようです。
子どもを叩く親も同じです。スーパーに並ぶほうれん草をちぎる子ども、パーンとその手をはたく親、お尻を叩く親がいます。
子どもは恐ろしさと痛さでその時は言うことを聞くでしょう。ですが、何故いけないことなのかわかっていないので、親が見ていなければまたやるようになるでしょう。
こうしてママは毎朝、毎晩、頭に角を生やして同じことを叱り、年中無休の怒り屋なってしまうのです。
■怒鳴っていないのに「言うことを聞く子」、なぜ?
一方、怒鳴り散らすことをしていないのに、子どもが親の言うことをちゃんと聞いているケースがあります。
それは親の怒鳴り声、親の体罰で言うことを聞いているのではなく、「それはしてはならないこと」とちゃんと子ども自身が理解しているので、怒鳴られなくても叩かれなくてもマナーが守れているのです。
「触りたくなるよね。でも、これはお金を払っていないので他のお客さんが買うかもしれない商品なの。だから触ってはいけないのよ。見ているだけにしようね。」
もし、あなたが陳列してある置物に触れたとき店員から「触らないでください!」と叱責を受けたら気分が悪いですよね。
でも、「それ可愛いですよね。触りたくなりますよね。私もお客様の立場だったら同じようにしてしまうと思います。でも、それは商品なので触れないでいただけますか?」なんて言われたら、納得して従うでしょう。
■こんな時は「正当な理由」を言おう!4つのコミュニケーション事例
子どもにしつけるときは、ただ号令のように怒鳴らないでしっかり「なぜ、それをしてはならないのか」話をしましょう。
それも変な理由をつけないで次のように言いましょう。
(1)病院の椅子の背に上ったとき
×「危ないから下りなさい」
○「病院は具合が悪い人が来るところ。ソファーの上に上って遊んではいけないよ。静かにしていようね」
(2)椅子の上で跳ねるとき
×「止めなさい」
○「椅子はトランポリンじゃないのよ。座るもの。ピョンピョン跳ねるのは止めようね」
(3)テーブルの上に乗ったとき
×「落ちたら怪我するよ」
○「テーブルはご飯を食べるところ。足を乗せてはいけませんよ」
(4)電車の中で走り回ったとき
×「こら!走るな!」
×「怒られるよ!」
○「電車は公園やお家ではありません。電車中で騒ぐんだったら、次の駅で降りて歩いて行こうね」
いかがでしたか。
時間がないときは、まどろっこしくて「こら!」の一言で済ませたくなりますが“急がば回れ”です。
その時、理由を説明すると時間がとられてしまいますが毎日毎日、同じことを注意することを考えれば、しっかり時間をとって話をした方が長い目で見ればロスタイムは少ないんですよ。
【画像】
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【著者略歴】
※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』