なんという神秘的美しさ。だが人をも殺す猛毒を持つカツオノエボシの妖艶さを接写撮影した写真
2007年まで、米海軍所属のカメラマンだったアーロン・アンサロヴは、ある日海岸に打ち上げられたカツオノエボシを見て、その繊細なる色彩と透明感、曲線で描かれたフォルムに心を打たれたという。この出会いが後の彼の生き方に大きな影響を与えることとなる。
アーロンは軍専属のカメラマン辞め、フリーカメラマンとして生きる道を選んだ。その神秘的美しさを最大限に引き出そうと、日々鍛錬を重ね、これらの美しいカツオノエボシの姿を撮影することに成功したのである。
Stunning Video: The Portuguese Man-of-War Up Close
まるでこの世のモノとは思えないほど、見れば見るほど妖艶で美しい形状をしており、その色もグラデーションがかかっており、個体によって、あるいは状態によって変化する。

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カツオノエボシは、クダクラゲ目カツオノエボシ科に属する刺胞動物で、ヒドロ虫の仲間が集まって1個体に見えるいわば群体である。大きさ約10cmほどの透き通った藍色の浮き袋をもつ。中には気体(主に二酸化炭素)が詰まっており、これで海面をプカプカと浮かびながら帆のような部位で風を受け、漂流しながら生活している。

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日本では浮き袋の見た目が烏帽子(えぼし)に似ていることからカツオノエボシと呼ばれるようになった。英名では「ポルトガルの軍艦(Portuguese Man O' War)」で、海上に出ている部分が、帆を張ったポルトガルのキャラベル船に似ていることから名前が付けられた。

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とても神秘的で思わず手に取りたくなるがご存じのように猛毒を持っている。浮き袋から海面下に伸びる触手は平均10m程度、長いもので約50mにも達する。

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触手が何らかの刺激を受けると、表面に並んでいる刺細胞から刺胞が発射される。この刺胞に猛毒が含まれており、人が刺されると電気ショックを受けたかのような激痛が走る。患部は炎症を起こして腫れ上がり、痛みは長時間続く。二度目に刺されるとアナフィラキシー(アレルギー反応の一種)を起こし、ショック死する危険があり、実際に死亡例も報告されている。

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カツオノエボシのこの神秘的色のグラデーションは、生きていく上で重要な意味をもっていると考えられている。海面を浮遊して生活しているカツオノエボシは通常の生物より長時間紫外線を浴びることとなる。この体色は、紫外線を反射させる日焼け止めのような役割を果たしているのだそうだ。

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綺麗な花にはトゲがあると言うように綺麗なカツオノエボシには猛毒があるわけだね。そして人はその美しさに心惹かれるわけだ。
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