ウィンブルドンPreview【4】ジョコビッチ、ゴールデンスラムに向けてのさらなる一歩へ (2/3ページ)

テニスデイリー

「僕は人生において、すべては達成可能である、と心から思っている」。

 彼がそう感じてはいけない理由はどこにもない。

 29歳の彼はおそらく今、実力面で心技体のピークにある。テニス界最高のリターン、体をねじり、ウィナーになるかと思われる相手のショットに追いつく比類なき身体的能力、そうしながら一瞬のうちに守備から攻撃に転じる力量、そして向上したサービスを擁するここ最近の彼は、限りなく“無敵”に近い。

 そして、試合から試合、サーフェスからサーフェスと移る中で、ジョコビッチには波がほとんどない。彼の成績の安定性は実に驚くべきものだ。

 「人々は、日に日に彼を尊敬するようになってきている」とジョン・マッケンロー(アメリカ)は言う。自身がグランドスラムで7度優勝した経歴を持つマッケンローは、「彼の桁外れの安定性、毎週毎週あげている驚くべき成功を目にしたなら、それも頷けるよ」。

 ジョコビッチは、ここまで6度連続でグランドスラムの決勝に進出している。テニスのオープン化後にこれを超える記録を持つのは、ロジャー・フェデラー(スイス)だけだ。ジョコビッチはまた、ほかのより敬意に値する記録も追い上げつつある。フェデラーのグランドスラム優勝回数は「17」だ。それに次ぐのは、ラファエル・ナダル(スペイン)とピート・サンプラス(アメリカ)の「14」である。

 「彼は間違いなく今、ベストの一角だ」とボリス・ベッカー(ドイツ)とともにジョコビッチのコーチを務めるマリオン・バイダは言った。

 「誰がもっとも偉大かはわからない。でもグランドスラムの結果で、彼はフェデラーとナダルに近づきつつある」。

 ナダルは手首の故障で欠場を余儀なくされたため、ウィンブルドンでジョコビッチとナダルが対戦することはない。34歳になったフェデラーは、ついに年齢からくる衰えの兆しを見せ始めた。フェデラーが一度もATP大会で優勝することなくウィンブルドンを戦うのは、2000年以来のことである。

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