世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第181回 日本銀行の責任転嫁 (3/3ページ)

週刊実話

ここで問題にしているのは国民経済という「マクロ」であり、ミクロの事例ではない。
 貸出態度DIがバブル期並みに「緩い」ということは、日本銀行がこれ以上の金融緩和を推進しても「無駄」という話になる。特にマイナス金利政策の拡大は、銀行を追い詰めるだけだ。

 マイナス金利政策は、日銀や政府が負うべき責任を銀行に丸投げしたにすぎない。問題は「企業が金を借りない」ことであり、「銀行が金を貸さない」ではないのだ。
 それにもかかわらず、日本国内では相変わらず「政府の国債発行と財政出動」という、唯一の解答から目を背け、
 「マイナスの金利という状況なのに金を貸さない銀行が悪い!」
 などと無茶な主張を展開する人々が少なくない。彼らは、銀行の貸出態度DIが「バブル期」並みに緩くなっているという現実を、いかに説明するのだろうか。

 いずれにせよ、わが国では次から次へと「国債発行+財政出動」を否定するレトリックが出現する。この種のレトリックを一つ一つ、しつこくしつこく、つぶしていかなければ、日本のデフレ脱却の日は遠のくばかりだ。

みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。

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