男の青春! 一度は読んでおきたいおすすめ野球漫画10選

学生の窓口

みなさん、スポーツ漫画は好きですか? スポーツ好きはもちろん、自分はスポーツをしないという人でも漫画の世界で青春を楽しんでいるという人は多いのではないでしょうか。今回は、野球経験者もそうでない人もぜひ読んでほしいおすすめの野球漫画を紹介していきます。チームで高め合う姿に感動を得られる作品から、おもしろくて笑ってしまうギャグ漫画まで、バラエティー溢れるラインナップとなっています。

■ドカベン

野球漫画の王道と言えば、やはり「ドカベン」でしょう。主人公は山田太郎。大きな体格でホームランを量産するパワーと、チームを勝利へと導く巧みなリードが特徴です。彼が所属する明訓高校野球部には個性溢れる面々がいます。岩鬼正美は悪球打ちでお調子者。殿馬一人は天才タイプのプレーヤーで、予測不能の打法(秘打)をしてきます。里中智はチームを支える小さな大エースです。 対戦高校も強豪校ばかり。白新高校の不知火は、神奈川県最強と謳われる投手。ノビのある速球に加えて超遅球も繰り出します。横浜学院高校の土門は、ドッシリとした体格から重くて速い超剛球を投げてきます。全国大会の甲子園でも高知の土佐丸高校や、大阪の通天閣高校も、明訓高校を苦しめます。

主人公がキャッチャーを務めていることもあり、配給の読み合いやリードの仕方などは、実際の野球でも役立つところがありました。また、野球ルールの盲点をついたプレーも登場してくるなど、野球好きにはたまらない作品です。

作者:水島新司
出版社:秋田書店
掲載誌:週刊少年チャンピオン
単行本:全48巻

■ROOKIES

チームスポーツとしての感動が味わいたい方におすすめなのがこちらの「ROOKIES」。二子玉川学園高校の野球部は不良生徒たちの集まり。試合中に乱闘を起こし、活動停止に追い込まれました。そこへ赴任してきたのが新人教師の川藤幸一。野球部の顧問となった彼は、反抗する不良生徒たちと真剣に向き合い、夢に対してまっすぐに挑戦する大切さを説いていきます。その真摯な姿に生徒たちも徐々に心を開くようになり、野球部としての活動が再開。自信を失くし、野球に対する情熱が無くなっていたエースの安仁屋もそんな川藤に心を動かされます。 川藤のまっすぐさに心を打たれたのは、自分のチームだけでなく対戦高校にも波及します。野球エリートながらも非行に走る生徒たちには真面目に野球をする姿勢を、生徒のことを考えずに勝利至上主義である相手監督には生徒のことを考える思いやりを、それぞれ説いていきます。

チームは「夢にときめけ、明日にきらめけ」がスローガン。仲間同士で一体になって、目標に向けてがんばっていき、試合ごとにその内面とともに成長していきます。野球漫画としてはもちろん、学園物語としても楽しめます。

作者:森田まさのり
出版社:集英社
掲載誌:週刊少年ジャンプ
単行本:全24巻

■Dreams

事細かな野球理論を組み合わせた野球漫画が「Dreams」。こちらも元々は素行の悪さが目立つ久里武志が夢の島高校へと入学し、野球の才能を開花させていく話です。 夢の島高校野球部へ入学した久里は、いきなり紅白戦に登板。規律を重んじる部長は破天荒な性格の久里のことをよく思わず、試合中に久里側に不利な判定を持ちかけるなどの嫌がらせをします。しかし、久里はそれを上回る驚異の野球センスを見せ、周囲が納得するしかない結果を見せつけます。 夢の島高校は、それまで主戦の大和田を中心としたチームで、大和田以外は高い能力の選手はおらず、決して強豪校ではありませんでした。しかし、久里が加入したことで、劇的な変化を見せます。素行の悪さは相変わらずでしたが、彼の野球理論は本物。実践した選手たちが見る見るうちに結果を出し始め、強豪校へと進化していきます。

現実離れしているプレーもあるものの、久里が考えた野球理論に則ったものであるため、あり得ない世界とまでは行きません。メジャーの選手や一部のプロ野球選手などが取り入れていた打法や、周辺視システムなどを取り入れていることで、実際にプレーしている者の参考になる部分もありました。

作者:七三太朗
出版社:講談社
掲載誌:週刊少年マガジン
単行本:全68巻

■Mr.FULLSWING

野球をテーマに扱ったギャグ漫画が「Mr. FULLSWING」。主人公は猿野天国。怪力の持ち主で、惚れっぽい性格でもあります。野球はど素人ながら、マネージャーに一目惚れしたことをきっかけに野球部へ入部。信じられないパワーを活かしたパワーヒッターとして活躍することになります。猿野の言動はとにかくハチャメチャで、その一つ一つが爆笑ものです。 猿野が入部した十二支高校は、個性溢れる選手ばかり。猿野と同学年の投手・犬飼冥は、文字通り、犬猿の仲。かっこよく女子からモテモテで、本人は女子に対して興味が無いようですが、それも猿野が犬飼のことを嫌う理由の一つとなっています。投手としての能力に優れ、ライズボールと呼ばれる打者の前で浮き上がる球などの魔急を操ります。

他には尋常じゃない脚力が光る兎丸比乃、イヤホンとサングラスを身に付け無口ながらもプレイスタイルにはセンスが光る司馬葵、猿野からイジラレ役の子津忠之介、冷静なツッコミが光るキャッチャーの辰羅川信二なども貴重なキャラクター。野球を通じて思いきり笑いたいときにはこの漫画を選びましょう。

作者:鈴木信也
出版社:集英社
掲載誌:週刊少年ジャンプ
単行本:全24巻

■タッチ

高校野球をテーマにした物語は、青春モノとしての魅力もたくさん。ラブコメ的要素も盛り込んだ「タッチ」は、その王道を行く定番漫画です。従来の野球漫画のような汗臭さが無く、爽やかな青春物語として楽しめる「タッチ」は男性のみならず女性からも高い人気を誇ります。アニメは見ていて好きだったけどそれしか知らない方は、ぜひ漫画もチェックしてみてください。 一卵性双生児の上杉達也と和也。隣の家に住む幼馴染の朝倉南の3人を中心として、物語は進んでいきます。

野球部のエースピッチャーとして1年生の頃から活躍を見せていた和也。南の「甲子園に連れて行って」という願いを叶えるために、日々練習を積んでいました。しかし、地区予選決勝へと向かう途中に交通事故に遭い、帰らぬ人に。達也は和也が叶えることができなかった夢を継ぎ、野球部に入部し、甲子園を目指すようになります。二年生の時点では惜しくも地方予選で負けてしまうものの、それの反省も踏まえて三年生になったときは順調に予選を勝ち抜いていきます。果たして達也は和也が到達できなかった舞台へ立つことはできるのでしょうか?

作者:あだち充
出版社:小学館
掲載誌:週刊少年サンデー
単行本:全26巻

■ダイヤのA

チームプレーとしての野球のすばらしさを感じることができるのがこの漫画。主人公の沢村栄純は、特別速い球がある訳ではありません。打つ方も主軸を任されることはないものの、バントが徹底的にうまいという特性を持っています。このあたりの現実に近い雰囲気が他の野球漫画とは異質の設定だと言えます。 沢村の優れている点は、エースになれる素質を秘めているということ。中学時代にはその芽が開花せずに伸び悩んでいた沢村は、強豪校のスカウトを受け、見学に行った際に天才キャッチャーの御幸一也と出会うことで入学を決意します。入学してからは剛速球を投げる降谷暁と切磋琢磨しながら、成長を遂げていきます。

沢村は、左腕から繰り出すクセ球のムービングファストボールで打たせて取るピッチングスタイル。チームのムードメーカー的存在で、周囲の部員とのやりとりにはほのぼのとした笑いが感じられます。派手過ぎる演出が少なく、時折専門知識も織り交ぜたプレーの様子も入ってくるので、根っからの野球好きにファンが多い作品だと言えます。

作者:寺嶋裕二
出版社:講談社
掲載誌:週刊少年マガジン
単行本:全47巻

■MAJOR

5歳と言う幼い頃から主人公が成長していく様子を描いた野球漫画。 プロ野球選手として活躍した父の姿に影響され、野球に興味を抱くようになった主人公の茂野吾郎。父は試合中に頭部にデッドボールを受けたことで亡くなり、婚約者に引き取られて育っていきます。リトルリーグでは、自分の才能を見いだしてくれた三船リトルへと入部し、名門の横浜リトルを撃破。ピッチャーとして活躍したが、博多リトルとの試合中に、肩を壊してしまいます。しかし、ここで主人公がすごいのは、左投げへと転向することです。 その後、中学高校とさまざまなアクシデントもありつつ、数々のドラマを経験しながら、メジャーへの階段を上っていきます。常に熱い気持ちを絶やさずに持っており、無茶をしやすい性格ですが、きちんと忠告してくれる存在もあり、なんとか成長を続けていきます。

この漫画で重要な存在になっているのが、ライバル的存在の佐藤寿也。吾郎とは対照的に常に冷静沈着なプレーをしています。他にも婚約者の結婚相手で、吾郎の父となる茂野英毅や、三船リトル時代の同期で後々吾郎の奥さんとなる清水薫なども主要人物です。

作者:満田拓也
出版社:小学館
掲載誌:週刊少年サンデー
単行本:全78巻

■おおきく振りかぶって

弱小高校野球部の成長がテーマの「おおきく振りかぶって」も、野球好きにはおすすめの漫画。一球一球の配球や読み合いなどを丁寧に描いており、バッテリーと打者との駆け引きを楽しめるところは通好みのテイストです。 主人公の三橋廉は、祖父の経営する中学校野球部で活躍していたが、祖父のコネを揶揄する声が疎ましく、地元から離れた高校へ進学し、野球を続けようとします。発足したばかりで部員10人全て新入生という弱小野球部。部員が少ないこともあり、三橋は再びチームのエース投手に選ばれます。 三橋の持ち味は、抜群のコントロールとノビのあるストレート。球速はそこまで出ないが、ストライクゾーンの四隅に集められる制球力で勝負ができます。これに捕手の阿部が巧みなリードで引っ張ります。この設定こそが、打者と投手の心理戦をやりやすい状況を作っています。

この物語の作者は女性だということもあり、登場人物たちの細かな心情の変化を敏感にかぎ取って描写しています。登場人物たちもみな等身大で、一つの目標に向けてピュアなスタイルで練習を重ねます。

作者:ひぐちアサ
出版社:講談社
掲載誌:月刊アフタヌーン
単行本:全25巻

■ラストイニング

主人公は野球監督。高校野球で勝てるチームへと作るための練習方法や野球理論がくわしく書いてあり、野球経験者にとっては有益な情報も多い漫画です。 悪徳商法を行っていたために留置所に入っていた主人公の鳩ヶ谷。彼が依頼されたのは、弱小と化していた野球部の再建でした。13年前にキャプテンを務めていた鳩ヶ谷は、その誘いを承諾。一年後の甲子園出場を条件に出された彼は、それまでのさわやかで正々堂々と戦うというチームのスローガンを無視し、独自の指導方法でチームの再建復興へ導いていきます。 そのユニークな指導法の一つが野球部員を3タイプに分類すること。従順で集団行動ができるタイプがドッグのDタイプ。個人主義だが高い能力を持つキャットのCタイプ。頭の回転が速いモンキーのMタイプ。それぞれのタイプに合わせて指導を徹底することで、チームは飛躍的に成長。勝利を積み上げていきます。

詐欺を働いていた頃の経験を活かし、その観察眼の鋭さで戦術を組み立てていきます。高校野球らしくないダーティなものがあるものの、勝利にこだわった彼のスタイルには引きこまれることでしょう。

作者:神尾龍
出版社:小学館
掲載誌:ビッグコミックスピリッツ
単行本:全44巻

■かっとばせ!キヨハラくん

1990年前後の実在のプロ野球界を舞台とした画期的なギャグ漫画。当時活躍していた選手たちがユーモラスに表現されています。 主人公は元西武ライオンズの清原選手をモチーフにしたキヨハラ。本人とは違い、出っ歯がトレードマークとなっており、それを使ったギャグをたびたび披露。無冠の帝王と呼ばれた本家になぞらえて、タイトル争いにまつわる話題がよく出てきます。試合中には股間にデッドボールを食らうことが多く、思わず笑ってしまいます。 陰の主人公とも呼べるのが、クワタマスミ。冷静な風貌で、イタズラをするのが趣味。好成績の選手にはワラ人形の呪いをかけ、陰湿な嫌がらせを行うこともあります。

当時黄金時代を迎えていた西武を支えた森監督もコメディーチックに表現されています。実際の本人とは違って、短気な性格なところがおもしろいです。 他にも西武のチームメートでは、工藤、東尾、石毛、秋山、渡辺久信、潮崎、鹿取、伊東勤、辻など、黄金時代に活躍した選手が多数主演しています。また、巨人の監督や選手もよく登場します。当時のプロ野球選手を懐かしむこともできる一冊です。

作者:河合じゅんじ
出版社:小学館
掲載誌:月刊コロコロコミック
単行本:全15巻

いかがでしたか? どの漫画もそれぞれの味があり、同じ野球をテーマにしていながら違った魅力を楽しめます。「タッチ」や「ドカベン」は王道野球漫画として、青春の感動を味わうなら「ROOKIES」、笑いたいときは「Mr.FULLSWING」など、目的や楽しみ方に応じ、読みたい1冊を選んでみてください。

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