「第155回芥川賞」候補作を全部読んでガチで受賞予想してみた (2/7ページ)

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候補作は、文藝春秋が発行する文芸誌「文學界」の新人小説月評のコーナーに直近半年以内に取り上げられたものから選出されると、まことしやかに噂されています。なので、どれが候補作になるかから予想するガチ勢はここをチェックしているのです。



今回は、今年上半期の中から選出された5作品が発表されました。

ここでは、それぞれのあらすじ・読みどころ・「芥川賞」というコンテストにおける選考ポイントをまとめ、普段あまり小説を読まないひと向けに、レーダーチャートもつくってみました。
※この図はあくまで読書のための目安であって、作品の良し悪しとはまた別のものです

今回は、「人のセックスを笑うな」で一躍人気作家となった選出5回目の山崎ナオコーラ、野間文芸新人賞・三島由紀夫賞という芥川賞と同格にあたる文学賞をすでに受賞している村田沙耶香、デビューから3作連続で候補となっている高橋弘希といった実力派作家が揃っています。そこに村上春樹や村上龍がデビューしたことでも有名な群像新人文学賞を満場一致で受賞した崔実(チェシル)、「こちらあみ子」で太宰治賞を受賞して以来沈黙していた今村夏子と、バラエティ豊かな顔ぶれが候補となりました。

また、今村夏子の候補作「あひる」が掲載された『たべるのがおそい』創刊号(書肆侃侃房(しょしかんかんぼう))は17年ぶりの地方出版社からの選出となっています。このときの候補作「おっぱい」(玄月)は受賞となりませんでしたが、大手出版社の文芸誌を差し置いての受賞となるでしょうか?

「短冊流し」高橋弘希(新潮1月号)

あらすじ
みずからの不貞により妻と離婚を前提とした別居をしている「私」。ある七月上旬、五歳になる娘の綾音が体調不良をうったえ、一日看病したものの悪化し、深夜に病院に搬送される。意識が戻らない娘の看病を軸に、娘との記憶、妻との関係、仕事、といった生活を構成する要素が淡々とした筆致で描かれる。
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