目指すはおそ松さん?月9ドラマ『好きな人がいること』のお粗末ぶりに賛否
7月11日放送の月9ドラマ『好きな人がいること』(フジテレビ系)が、平均視聴率10.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)を記録したことが明らかになった。放送前にはフジテレビが大々的にPRを実施した本作に対し、視聴者の間では賛否が割れている。
■初回はギリギリ2ケタ…評価は賛否両論
初回放送が視聴率10.1%をマークした本作。桐谷美玲(26)演じるパティシエ・櫻井美咲がイケメン揃いの柴崎三兄弟と、一つ屋根の下で生活しながら海辺のレストランを切り盛りする様を描く。脚本は、『恋仲』(フジテレビ系)や映画『ストロボ・エッジ』の桑村さや香。主題歌は、韓国の音楽グループ「KARA」の元メンバー・JY(=知英・22)が歌う『好きな人がいること』。
本作が夏の恋愛をテーマにしているだけに、一部では2015年夏に放送された『恋仲』の初回視聴率9.8%と比較されて「(視聴率が)まだマシ」と捉えられている。が、前回の大爆死した『ラヴソング』(フジテレビ系)の初回視聴率10.6%より低調なスタートとなった。
『好きな人がいること』は放送後に毎週、「画期的なスペシャル配信企画」として脚本とノベルコンテンツを配信するという。またフジテレビオンデマンドでは、藤田ニコル(18)や武田玲奈(18)らを起用したスピンオフドラマ『好きな人がいること〜サマサマキュンキュン大作戦〜』を20日より配信する予定。
今回の第1話は、櫻井が7年間働いていた店をクビにされて、三兄弟と暮らし始める模様を放送。桐谷と次男・夏向役の山崎賢人(21)の二人がフィーチャーされた。
放送終了後、視聴者の評価は賛否乱立。女性視聴者の好評価が多い一方、「途中で脱落した」「酷い演出脚本だった」という声も。桐谷に関しては、細々とした腕を隠していた前半時点で、一部ファンから「細すぎる。ちゃんと食べてるんかな」と指摘を受けていた。
「記者会見では、トーク中にキャストとフジの関係者が笑っているなか、クスリとも笑わない記者もいたみたいで、ややお寒い内容だったようです。キャスト陣から『人気をとってニューヨークロケを実現したい』なんて声も出ていたみたいですが、視聴率が悪化すれば噴飯もののコメントとなりそうです」(報道関係者)
また最近のフジドラマと同じく、演出には怪しげな部分も見え隠れした。夏向は放送前に“天才シェフ”と散々PRされていたが、いざフタを開けてみれば、“湘南の食材を使った評判の創作料理”はB級グルメのオムバーグ。隠し味は地元・湘南の地酒「江乃島」。今のところ、天才性の片鱗は見えない。
桐谷のほうは、女友達と山崎に「梅干しみたいな唇だ」と偶然同じツッコミを受ける。そして放送終盤に山崎お手製のオニギリを食べている際、山崎に「もう一個のほうが美味いから」と薦められて食べたオニギリの具材は梅干し……と見るも恥ずかしい場面が次々と展開された。
「ドラマというより、男よりどりみどりのお姫様を描いた、若い女性視聴者が楽しむだけの鑑賞コンテンツです。3人のイケメンを平等に露出しようというのが見え見えで、男性主人公の不在感が顕著。歳の差カップルを作ろうとして非難轟々だった『ラヴソング』の失敗もふまえて、三兄弟の誰にでもスイッチできるよう、脚本に保険をかけている節もあり、人物やストーリーに感情移入しづらいです。『恋仲』最終話では最後まで『2人どちらから選ぶか分からないぞ!』とあおっていましたが、今回は『3人のうち誰が選ばれるか分からないぞ!』とあおってくるかもしれませんね。数を増やせばいいと思っているのでしょうか」(前出・関係者)
本命の主役はいないけど、各男性キャラそれぞれにファンがつく。フジの理想は、女性たちの間で一躍ブームとなった人気アニメ『おそ松さん』か。それならいつの日か、六つ子と一つ屋根の下で暮らすヒロインを描いた月9ドラマが見られるかもしれない。
- 文・佐々木浩司(ささき・こうじ)
- ※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。