笑って泣ける!? クレヨンしんちゃんの名作映画10選

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いまや国民的アニメと言われるようになった「クレヨンしんちゃん」。アニメでのギャグ的要素はそのままに劇場版は泣ける要素もたっぷりだとか!? 今回はそんな子どもから大人まで楽しめる「クレヨンしんちゃん」の劇場版人気作品を10選ご紹介します。

■「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦」

興行収入13億円を記録。「クレヨンしんちゃん」劇場版10作目となった本作品。キャッチコピーは『歴史を変えるおバカ参上!』。歴史をテーマにした笑いあり感動ありのストーリーに大人人気も非常に高い作品です。

【あらすじ】
ある夜、野原一家は家族で同じ夢を見ます。その夢には時代劇に出てくるような着物をきたきれいな『おねいさん』が出てきます。幼稚園から帰宅したしんのすけがシロが庭から掘り返した手紙を見つけ「おひめさまはちょーびじん」という一文で今朝の夢を思い出し目を閉じると……。なんとしんのすけはタイムスリップをしてしまうのです。そしてそこで出会ったおひめさまと一人の侍との恋を応援することになるのですが……。

戦国時代の風景や生活なども丁寧に描かれており、戦の様子もとてもリアルに描かれており、子供向けアニメ作品とは思えないクオリティーの高さで物語のみでなく映像での満足度も高い作品です。

監督:原恵一
脚本:原恵一
原作:臼井義人
出演者:矢島晶子/ならはしみき/藤原啓治/こおろぎさとみ

■「嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード」

興行収入は13.5億円。キャッチコピーは『走れしんのすけ!のはら一家が指名手配?』。これまでの劇場版の特徴であった感動的ストーリーとは一変し、ジェットコースタームービー要素満載の逃亡劇とドタバタコメディーを組み合わせた娯楽作品となった本作品は、これまでの監督原恵一氏から水島努氏にバトンタッチされた記念すべき第1作目です。ハラハラドキドキはするものの、終始にこやかに見てられる家族で見るのにもおすすめの映画です。

【あらすじ】
ある朝の野原家の朝食はいつもにも増して貧相でした。しかしそれはその夜の最高級焼肉のためだったのです。そんなけなげな野原家の面々の前に突如現れた1人の男、そして、彼を追いかけてきた謎の一味に恐怖を感じた野原一家は、冷蔵庫に高級焼肉を残し逃げ出してしまうのです。なんとか一味を振り切ったもののなぜか警察やマスコミから凶悪犯の仲間と断定されてしまいます。普段親しくしている人たちにも拒絶されてしまい、春日部から逃亡することになるのですが……。

野原一家は無事に夕食の焼肉を食べることができるのか!? 見終わった後は野原一家と同じように焼肉が食べたくなるかもしれません。

監督:水島努
脚本:水島努/原恵一
原作:臼井儀人

■「伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!」

興行収入は13.8億円。キャッチコピーは『踊るおバカに見るおバカ “世界サンバ化計画" 進行中』。これまでのクレヨンしんちゃんの映画にはないホラーテイストな作風でありながらも最後には笑って締められるという斬新な作りとなっています。

【あらすじ】
ある夜、しんのすけたちの通う幼稚園の先生3人が居酒屋で幼稚園のお遊戯会の出し物を何にするかと話していました。まつざか先生はサンバを踊ろうと提案するも、他の2人の先生は難色を示します。その後1人で帰宅の途についていたよしなが先生は、誰かにつけられていると感じ走って逃げるのですが、踏切を渡りきったところで自分そっくりの誰かに襲われてしまいます。ある日、しんのすけは幼稚園のお迎えバスで会ったよしなが先生の態度に違和感を覚えます。そしてその日の休み時間、マサオがあいの様子がおかしいことに気づきます。するとボーちゃんの口から「そっくりなニセモノが出現すると、本物はどこかへ消えてしまう」という恐ろしい『カスカベ都市伝説』が語られるのです。

都市伝説は真実へと変わっていく!? もう誰が本物で誰がニセモノだかわからなくなるクライムサスペンスのような内容に、いつものしんちゃんらしい笑いを盛り込んだ大人向けともいえる作品です。

監督:ムトウユージ
脚本:もとひら了
原作:臼井儀人

■クレヨンしんちゃん「雲黒斎の野望」

興行収入は14.2億円。キャッチコピーは『しんちゃん、3回だいへんしん!』。タイトルを原作者の臼井義人氏が命名しただけでなく、映画の原作漫画を臼井氏が描いた最後の作品となっています。同じ時代劇作品でも、『嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』とは違い、本作はチャンバラ映画となっており、時代劇として本格的なセリフ回しや描写に、大人のファンも多い作品です。タイトルにもなっている「雲黒斎(うんこくさい」や悪役として登場する『又楽斎(またがくさい)』『羽鬼楽斎(わきがくさい)』など、実にクレヨンしんちゃんらしい子どもが喜びそうなネーミングセンスが光った作品でもあります。

【あらすじ】
未来のタイムパトロール隊員がタイムマシンに乗り時空をパトロール中に戦国時代の異変に気づきます。調査に向かった彼女に謎の時空魚雷が! なんとか攻撃をよけ不時着した先は、しんのすけたちの住む『現代』の地中深くだったのです。
身動きの取れない彼女がマイクロマシンで野原家のペット『シロ』の体を借り野原家の3人に戦国時代の異変を伝えます。そして野原一家は戦国時代へとタイムスリップするのです。

監督:本郷みつる
脚本:原恵一/本郷みつる
原作:臼井儀人

■「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」

興行収入は14.5億円。キャッチコピーは『未来はオラが守るゾ』。本作品は昭和30~40年代を懐古する作風となっていて、そのためか『クレヨンしんちゃん』の視聴者層である子どもよりも、その両親に向けた作品のようになっています。本作品のDVDのCMキャラクターには俳優の阿部寛が起用され、大人が見ても楽しめる作品ということを強調したり、本編中に流れる挿入歌もフォークソングなどを多数使用し、作中に登場する車もトヨタ・2000GTなど名車が数多く登場するなど、まさに大人のための『クレヨンしんちゃん』と言っても過言ではない作品となっています。

【あらすじ】
かつての大人たちが子どもの頃に体験したものなどが再現された『20世紀博』なるものが開催され、飽き飽きしている子どもたちを尻目にしんのすけの両親、ひろしとみさえは懐かしさに浸っていました。そしてある晩『20世紀博』からの「明日お迎えにあがります」という放送がテレビであり、大人たちが豹変しすぐさま眠りについてしまいます。翌朝、子どもたちの目に映った異様な光景……大人たちがまるで子どものように遊びほうけてしまっているのです。

古き良き昭和を再現し、未来を放棄するという恐ろしい思想を持った秘密結社たちが、街中の大人たちを連れ去ってしまいます。果たしてしんのすけたちは両親を奪還できるのでしょうか!?

監督:原恵一
脚本:原恵一
原作:臼井儀人

■「嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!」

興行収入は15.5億円。映画化15周年記念作品にして、初のシロがメインとなるストーリーです。キャッチコピーは『シロが爆発10秒前!』。タイトルにも歌うと掲げられているように、本作は各シーンで歌が挿入されるミュージカル仕立ての作品になっています。

【あらすじ】
野原一家はひろしの勤続15年のご褒美で沖縄旅行を楽しんでいました。砂浜で仲良く遊ぶしんのすけとシロは不思議な円盤を発見します。円盤を投げて遊ぼうと思いついたしんのすけでしたが突如円盤が動き出します。危険を察知したシロがしんのすけをかばうと、円盤はオムツのような形となりシロのお尻にすっぽりとはまってしまいます。その円盤の正体は宇宙を旅していた『ケツだけ星人』が巨大な隕石との衝突が避けられず吹き飛ばすために発射した特殊爆弾のうち、爆発せずに軌道を外れてしまった爆弾だったのです。そしてその特殊爆弾は地球をも吹き飛ばしてしまうことを聞かされ、シロを犠牲にして地球を守る決定が下されるのですが、しんのすけは断固拒否! シロを連れ逃げ出します。

ペットを飼っている人はもちろん、そうでない人も号泣間違いなしのしんのすけの優しさが溢れたストーリーです。

監督:ムトウユージ
脚本:やすみ哲夫
原作:臼井儀人

■「ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」

興行収入は18.3億円。キャッチコピーは『ロボ、でも父ちゃん。』。『親父力(オヤヂカラ)、全開 !』、『しんちゃん映画史上、最もアツイオヤジの戦い。全国のお父さん、そして家族が涙する!』シリーズとしては初の父・野原ひろしをメインにしたストーリーです。

【あらすじ】
ギックリ腰になってしまった野原家の父・ひろしが謎の美女に連れられやってきたマッサージエステ店。大満足で帰路につくも、自分の体がロボットになっていることに気が付きます。家ではロボットになったひろしに警戒心をむき出しにする妻・みさえと、そんな母とは対照的にロボットの父に大興奮で喜ぶ息子・しんのすけ。しかし、ひろしは自分の体がロボットになった原因があのエステサロンにあったと気づきます。それは今の世の中でじゃけんに扱われている弱い父親達に、もう一度権力を! と、復権を企てる『父ゆれ同盟』の陰謀だったのです。

クレヨンしんちゃんのファンは、子どもだけでなく、原作が掲載されている漫画の影響もあり男性、特に父親世代が多いのも特徴ですが、本作はその父親世代の心もわしづかみにしました。子ども人気の高いロボットものと父親世代が喜ぶ、父と子、親子の感動ストーリーを合わせた名作です。

監督:高橋渉
脚本:中島かずき/本郷みつる
原作:臼井儀人

■「ブリブリ王国の秘宝」

興行収入は20.6億円。キャッチコピーは『おおっ、オラが二人いる!』。クレヨンしんちゃんらしい少し下品なギャグと劇場版ならではのスケールの大きな物語が特徴の劇場版第2作目です。本作以降(3作目は除く)本業が声優でないメディア出演者が声優としてゲスト出演するようになりました。今では「今年は誰だろう?」と楽しみにしている人も多いかもしれませんが、記念すべき1人目は小宮悦子さんでした。

【あらすじ】
ある日、ブリブリ王国の王子スンノケシがホワイトスネーク団によって連れ去られてしまいます。国王はすぐに王子の捜索を命じるのですが……。しんのすけの住む町では福引きが行われていて、挑戦したしんのすけはなんとブリブリ王国への旅のチケットを当てるのです。しかし、それは、連れ去ったスンノケシ王子とそっくりなしんのすけを連れ去るためのホワイトスネーク団による悪だくみだったのです。

しんのすけとスンノケシ王子の運命は!? そしてホワイトスネーク団はなんのためにそんな悪だくみをしたのでしょうか?

監督:本郷みつる
脚本:原恵一/本郷みつる
原作:臼井儀人

■「アクション仮面VSハイグレ魔王」

興行収入は22.2億円。記念すべきクレヨンしんちゃん劇場版の第1作目でありながら、2015年に23作目が公開されるまでの22年間、歴代1位を守り抜いてきた名作です。しんのすけが大好きな『アクション仮面』がメインとなるストーリーで当時の子どもたちはもちろんのこと、大人も夢中になれるストーリー展開が特徴です。

【あらすじ】
『アクション仮面』の撮影中、爆発が起き何者かがアクションストーンを奪い去る。アクションストーンとはアクション仮面の元気の源となるもので、それを奪われたアクション仮面は力をなくしてしまいました。一方、しんのすけは夏休みに入りお出かけ中、駄菓子屋で幻のカードと呼ばれているカードを引き当てます。

その数日後、海に行ったしんのすけ達はアトラクションハウスで『時空移動マシン』というアトラクションで不思議な体験をするのです。その翌日、テレビで異様な光景を目にし、そして突如目の前に現れた博士とその助手から話を聞き、事件に巻き込まれていきます。果たしてアクション仮面は元の力を取り戻すことができるのでしょうか?

監督:本郷みつる
脚本:もとひら了
原作:臼井儀人

■「オラの引越し物語 サボテン大襲撃」

興行収入は22.8億円。なんとこれまでクレヨンしんちゃんと言えば春日部というイメージのあった一家を引越しさせるという衝撃的なテーマでした。キャッチコピーは『ありがとうカスカベ。さようならカスカベ。』。

内容もこれまでになかったパニックムービーになっており、メキシコでサボテンに襲撃されるというありえない設定が新旧のファンを引き付けた作品となりました。

【あらすじ】
野原家の父・ひろしが会社から海外赴任を命じられます。単身赴任を覚悟していたひろしでしたが、妻・みさえの「家族はいつも一緒!」という鶴の一声で一家でメキシコに引っ越すことになります。慣れ親しんだ春日部の暮らしを離れることを寂しがる家族をよそに、メキシコにはスタイル抜群のお姉さんがいっぱいと聞いたしんのすけは1人喜んで旅立ちます。しかし、引っ越し先で野原一家を待ち構えていたのは、人間を捕食し、しかも歩き出すという人喰いキラーサボテンだったのです。野原一家の運命は!?メキシコのご近所さんたちとこのピンチを乗り切れるのでしょうか?

監督:橋本昌和
脚本:うえのきみこ
原作:臼井儀人

23年間毎年、笑いと感動を与えてくれる劇場版「クレヨンしんちゃん」。テレビアニメでは、あまり泣けるシーンはありませんが、映画では大人が泣けると評判です。アニメ好きの方はもちろんのこと、これまでアニメ映画には興味のなかった方もこれを機に1作品見てみてはいかがでしょうか? 今までのクレヨンしんちゃんのイメージを覆すことになるかもしれません。

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