大阪府「揺さぶり事件」の親は“遊びのつもり”だった?虐待に該当するかもしれないケースとは

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大阪府「揺さぶり事件」の親は“遊びのつもり”だった?虐待に該当するかもしれないケースとは

今年の3月、大阪府高槻市にて生後3か月のお子さんを強く揺さぶったとされる父親と、同室にいた母親が逮捕される事件がありました。父親は、「遊びのつもりで高い高いをして、息が切れるほど揺さぶってしまった。危険だとは思わなかった。」、「私が揺さぶったのが原因だが、首がしっかりしてきているので大丈夫だと思った。」などと供述しているようです。

その供述の真偽は別として、一般論としては、「これも『虐待』に当たるの?」と両親がお子さんを虐待していることに気づいていないケースもあるかと思います。

そこで、今回は、どこからが「虐待」になってしまうかを紹介しつつ、上記のニュースについて予想される結論等を述べたいと思います。

■どんな行為が「虐待」に当たるのか?

厚生労働省は、「虐待」を、

(1)身体的虐待

殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、部屋や狭いところに拘束するなど

(2)性的虐待

子どもへ性的行為を行う、性的行為を見せる、子どものわいせつな写真を撮影するなど

(3)ネグレクト

食事を与えない、子どもをひどく不潔のままにさせる、自動車内に放置するなど

(4)心理的虐待

言葉による脅し、無視、子どもの前でDVを行う、兄弟への虐待行為を行うなど

の4種類に分類・定義しています。

このように分類はできるのですが、「虐待」に当たるか否かの判断については微妙なケースも存在します。

例えば、お子さんが見ている前での“両親のケンカ”は望ましくありませんが、ケンカの内容、住環境(部屋の広さ)、頻度などによっては虐待とまではいえないでしょうし、激しく揺さぶることも年齢や健康状態にはよりますが、お子さんが喜んでいる場合は「虐待」とまでは言えないかもしれません。

お子さんに対して「言うことを聞かないとここに置いていくからね!ごはんも抜きよ!」などと言うことも、個人的にはお子さんのしつけとして逆効果だとは思いますが、それでもしつけの範囲を超えて「虐待」とまではいえないでしょう。

■虐待に該当するかもしれない例

行為の反復継続性やお子さんの年齢その他の事情によっても判断は別れますが、このようなことも「虐待」に当たり得る他の事例として、

・予防接種を受けさせない

・登園や登校をさせない

・お子さんの実親である離婚した配偶者を否定する言動を続けること

・夜中に連れまわして睡眠をとらせない

・配偶者や同居人による「虐待」を見て見ぬ振りをする

などが挙げられるでしょう。

■両親がしつけや遊びの一環と主張している場合

他人から見ると問題のある行為でも、両親が「これはしつけである。」、「遊びの一環で子どもも嫌がっていない」などと言った場合は虐待に当たらないといえるでしょうか。

この点については、お子さんにとって客観的に有害な行為は「虐待」に当たるというべきだと考えられていますので、たとえ両親の教育方針やしつけに対する主観的な思いがあったとしても、「虐待」と判断されればご両親は刑事罰や親権停止・喪失の対象になります。

報道されている限度でしかわかりませんが、上記のニュースの場合、「首がすわっていない時期である生後3か月のお子さんを強く揺さぶり、全治約1年の急性硬膜下血腫の傷害を負わせて」いますので、両親がいくら「遊びだった」と主張しても認められないといえましょう。

この記事を読んでいるママやパパの皆様は「虐待」をしないと信じたいですが、忙しさや子育ての疲れなどによってついお子さんに当たってしまうことがあるかもしれません。

核家族化が進み、すぐに相談できる人がいない家庭も増えているかもしれませんが、ママ友やSNS上の友人に相談したり、インターネットで検索すればすぐ児童相談所や市区町村の相談窓口が検索できたりしますので、お子さんに「虐待」をしてしまうかもしれないと思う前に相談することをお勧めします。

【画像】

※ Kletr / Shutterstock

【著者略歴】

※ 木川 雅博・・・星野法律事務所(港区西新橋)パートナー弁護士。損害賠償・慰謝料請求、不動産の法律問題、子どもの事故、離婚・男女間のトラブル、墓地・お寺のトラブルその他、法人・個人を問わず様々な事件を扱っています。

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