「住所不定ライター」が歩いた「日本3大生活保護天国」!(1)酒と睡眠薬で夜8時に就寝 (2/2ページ)

アサ芸プラス

いろいろ批判はあるんだろうけど、楽しく生きられればいいじゃない? あんた、俺たちと同じ匂いがするけど、生活保護もらっちゃいなよ。手続きなんかは俺が指南してやるよ。ドヤだって、いつでも紹介するよ。けっこう快適だから」

 当事者からは、罪の意識も後ろめたさも感じられない。今回、取材した受給者たちは一様に「楽しい」「やめられない」と口にするのだった──。

 今回の取材で約20年ぶりに訪れた大阪・西成のあいりん地区はすっかり様変わりしていた。

 かつて街は手配師や日雇い労働者であふれ、夕方にもなると、立ち飲み屋の前には仕事帰りの労働者たちが鈴なりになって酒をあおっていたものだ。だが、今は当時の活気はなく、アーケード街は人影もまばらで、開いている店はない。そのシャッター街でポツンポツンと目にするのが「カラオケ居酒屋」の看板だった。地元の不動産業者が言う。

「わかりやすく言うとガールズバー。ここ数年、雨後のタケノコのごとく増殖してますわ。中国系の不動産屋が、これまで日本人が持っていた店舗の権利を“現金”で買いあさって、在日中国人向けの新聞でホステスの募集をかけていったんですわ」

 一番のお得意さんが地元の生活保護受給者だという。1軒の“中国人ガールズバー”に飛び込んでみた。10席ほどしかない店内は一見、普通の飲み屋だが、カウンターの内側には20代前半と思しき中国人女性が3名いた。夜7時になると店は満席になり、客は女の子と楽しげに話したり、カラオケを歌ったりしている。

「みんな生活保護のお客さんや。貧乏やけど、毎月決まったお金が入るから安心なんや」(前出・店主)

 福建省出身だという店主の女性が流暢な関西弁で教えくれた。元工員だという初老のなじみ客はこう話しかけてきた。

「お兄さん、どっから来た? ここはええぞ。何でも1杯500円で、何時間でも楽しめる。女の子は若いし、美人ばかりや。どや、西成に住みたくなったやろ?」

 60年代には求人の減少やピンハネを発端に、数々の暴動が起きた西成。血気盛んな労働者たちは、定収入がある“無職老人”に生まれ変わっていた。

根本直樹(フリーライター)

「「住所不定ライター」が歩いた「日本3大生活保護天国」!(1)酒と睡眠薬で夜8時に就寝」のページです。デイリーニュースオンラインは、根本直樹週刊アサヒ芸能 2016年 7/21号ガールズバー生活保護社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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