強いメッセージ性に心打たれる! 泣けるおすすめ映画10選

学生の窓口

涙は最高のデトックスと言われているのはご存知ですか?いつも泣いてばかりいるのはよくありませんが、たまには思いっきり泣いてみるのも、心の中がすっきりするのでおすすめです。今回は感動や切なさで涙があふれる映画を10選紹介します。

■「シンドラーのリスト」

1939年9月、ポーランドはドイツ軍の侵略を受け占領されます。ユダヤ人の迫害を政策としているナチス党政権によって占領下におかれたポーランドの都市クラクフでは、クラクフに住むユダヤ人たちを強制移住させます。そんな状況のクラクフに、オスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)というドイツ人実業家が、戦争を利用して事業を起こすことにします。潰れた琺瑯用器工場を買い取ったシンドラーは、労働力を安く抑えるために、ナチス親衛隊に取り入って、強制収容所に収容されたユダヤ人たちを労働力として雇い入れます。はじめは自分の儲けしか考えていなかったシンドラーですが、工場に働くユダヤ人たちと接することで、次第にナチス党政権の政策に疑問を抱きはじめ、リストの作成を決意するのでした。 ユダヤ人のホロコーストがナチス党政権下のドイツ占領地で進む世中において、実在したドイツ人実業家であるオスカー・シンドラーが1100人以上ものポーランド系ユダヤ人の命を救った話を映像化した作品です。特筆すべきは映像がほぼ全編モノクロ作品であることです。モノクロ映画ですから、殺されるユダヤ人の血の色は黒く見えるはずなのですが、何故か赤く見えるくらい、当時ユダヤ人が置かれた過酷な状況をリアルに描いています。自分の良心と自らの安全との間で板挟みになりつつも、少しでもユダヤ人たちの命を助けようとするシンドラーの姿は胸を打ちます。

公開 アメリカ:1993年12月15日 / 日本 1994年2月26日
監督 スティーヴン・スピルバーグ
主演 リーアム・ニーソン

■「そして父になる」

エリート建築家の野々宮良多(福山雅治)、みどり(尾野真千子)夫婦は、一人息子の慶多と3人でどこにでもある、幸せな日々を送っていました。ところが、ある日、慶多を出産した田舎の病院から呼び出しを受けます。病院に着いた2人が聞かされたのは、実は慶多は自分たちの子ではなく、別の夫婦の子どもで、本当の子どもは別の夫婦に育てられている、つまり、同じ日に生まれた子ども同士が取り違えられたという衝撃的な話でした。ショックを受ける2人。今まで慈しんで育ててきた子どもが実の子どもではないという衝撃に、どうしてわからなかったのかと良多は妻を責めます。実の子どもと6年間愛してきた他人の子ども、2組の家族は本来の姿を取り戻すべくお互いの家に子どもを泊まらせるミッションをスタートするのでした。

6年間実子として育ててきた子どもがもし自分の子ではないとわかったら?という非常に難しいテーマに臨んだ本作品は、家族の絆をじっくりと考えるいいきっかけになる映画です。良多はこの事件が発覚するまでは、父であって父ではありませんでした。仕事が忙しく、家族のことを顧みることが少なかったからです。そして自身も子どもの頃から愛情を受けて育てられた思い出が少なく、自分も息子にどう接すればよいのかわからなかったからです。2組の家族はどんな結論を下すのか、最後まで家族の、親子の絆に目が離せません。

公開日 2013年9月28日
監督 是枝裕和
主演 福山雅治/尾野真千子/真木よう子/リリー・フランキー

■「ただ、君を愛してる」

大学生の誠人(玉木宏)は幼い頃からの病気のために、腹部に長年塗り薬を塗っていました。その薬は無臭なのですが、誠人はコンプレックスからか薬が臭いと思い込んでおり、臭いと思われたくないという気持ちから上手く人付き合いが出来ずにいました。大学入学式の当日、誠人は信号がない横断歩道を渡れずに困っている少女・静流(宮崎あおい)に、押しボタン式の信号を教えます。いつしか仲良くなった2人は森に写真撮影に出かけるのですが、誠人のことを好きになっている静流とは対照的に、誠人には別に気になる人がいるのでした。そんな時、静流は誕生日プレゼントとして誠人にキスを願った後、姿を消します。それは静流にとって「生涯でただ一度のキス、ただ一度の恋」であることを誠人は気づいていませんでした。

とにかく宮崎あおい演じる静流が不思議な存在感のある少女を演じているのが魅力的な映画です。顔はいいのにコンプレックスの塊だった誠人が、静流と出会い仲良くなるうちに他人と関わりを持てるようになっていく様子も見どころです。誕生日プレゼントにキスをねだった静流。誠人はその願いをかなえるのですが、静流はその後姿を消してしまいます。カメラマンとしての修業を続けながら静流を探す誠人の元に、ニューヨークの静流から手紙が来るのですがそこに待っているのは切ない結末でした。大塚愛の主題歌「恋愛写真」も映画にマッチしていて胸に響きます。人を「ただ愛したい」そう感じさせてくれる映画です。

公開 2006年10月28日
監督 新城毅彦
主演 玉木宏 / 宮崎あおい

■「永遠の0」

大学生の佐伯健太郎(三浦春馬)と姉の慶子(吹石一恵)は、亡くなった祖母松乃の四十九日があけてしばらくしたある日に、祖父賢一郎から実は自分は血がつながっておらず、実の祖父は別にいることを伝えられます。2人の母清子は、祖母が最初に結婚した男性との間に設けた子だったのです。その男性は、第二次世界大戦の終戦間際に特攻で戦死した海軍航空兵・宮部久蔵(岡田准一)であることを知らされます。祖母の死より6年後、司法浪人として目標を失いかけていた健太郎を、姉の慶子は終戦60周年記念プロジェクトのアシスタントとして連れて、特攻隊員であったという祖父について調べることにします。2人は少ない情報から自分たちの祖父の足取りを探し始めるのですが、祖父を実際に知る人達の口から聞いたその姿は、あまり芳しいものではありませんでした。

百田尚樹さんの同名の小説を映画化した作品です。旧日本海軍の零戦二一型の原寸大模型を制作したり、現存する零戦からエンジン音を収録したものを使用したりと、当時の零戦の再現に徹底的に拘って作られています。壮大な戦闘シーンも見どころの一つですが、何よりもその極限状態における人間の心理描写が本当に見事に描かれています。自分たちのルーツである祖父の姿は、はじめ臆病者と罵られたりするなど、中々辛い現実を2人の姉弟は目にすることになるのですが、深く調べていくうちに、真実の祖父の姿がわかっていく過程は素晴らしいの一言です。生きたくてもそうできなかった、出来たはずなのに生きる道を選ばなかった理由に心を深く揺さぶられます。

公開日 2013年12月21日
監督 山崎貴
主演 岡田准一 / 三浦春馬

■「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」

九州の小倉で生まれた主人公・ボクは、幼い頃はオトン(父親)の実家で暮らしていました。このオトンは、夜中に酒を飲んで帰ってきた際に、寝ている幼い息子をたたき起こして無理やり焼き鳥を食べさせるくらい、めちゃくちゃな人。そんなオトンに見切りをつけたオカン(母親)は主人公が4歳の時に家を飛び出し、親戚の所に身を寄せたりしながらも、筑豊のオカンの実家に戻ることになりました。オトンとオカンは別居生活を続けるものの離婚したわけではなく、夏休みには主人公はオトンのいる小倉に遊びに行かされたりして過ごしました。美術科のある高校に進学した主人公は、卒業間近のある日、オトンに東京に行きたいと伝え、東京での生活をスタートさせます。東京は夢の街のように思っていた主人公ですが、中々苦しい生活が続くなか、必死に東京で暮らす日々を送るのでした。

マルチタレントのリリー・フランキーさんの同名の小説を原作にした映画です。若き日のリリー・フランキーを演じるのはオダギリジョーさん、母親は樹木希林さんが演じています。とにかくこの2人の親子の絆に胸が痛くなります。美大を卒業して、必死に東京での生活を続け、なんとか仲間にも恵まれて暮らしている時に、母親の病気が発覚して、東京に呼び寄せます。そこから、母親が死ぬまでの間に息子に与えた愛情、息子から母親への愛情、2つの愛情が苦しいほど描いてくれる映画です。母親が死んでしまったときの息子の様子は涙なしには見れません。

公開日 2007年4月14日
監督 松岡錠司
主演 オダギリジョー / 樹木希林

■「ライフ・イズ・ビューティフル」

1939年、ユダヤ系イタリア人のグイド・オレフィチェ(ロベルト・ベニーニ)は、叔父を頼りに北イタリアの田舎町にやってきて暮らすようになります。持前の陽気な性格が幸いして、小学校の教師ドーラ(ニコレッタ・ブラスキ)と駆け落ち同前で結婚し、2人の間にはジョズエというかわいい息子が誕生しました。しかし3人が暮らす北イタリアも次第に第二次世界大戦の戦時色は濃くなっていきます。北イタリアにはナチス党政権下のドイツ軍が進駐し、ユダヤ人であった3人は強制収容所に送られることになってしまいます。幼いジョズエは母親と引き離され、しかも見知らぬ場所に連れてこられた事もあって不安でいっぱいなのですが、そんな息子を見たグイドは愛する息子が怖がらなくてもいいような優しい嘘を付きます。それはこれはゲームであって、いい子にしていたら帰れるんだよ、というものでした。

強制収容所という過酷な場所においても、人が希望を捨てずに生きていくためには家族の絆が必要なんだ、ということを私たちに知らせてくれる映画です。ホロコーストがテーマになっていますから、決して楽しい映画ではないのですが、息子が怖い思いをしないようにと気遣って、楽しいゲーム仕立てにして息子を励ます姿は、喜劇俳優としての真骨頂です。父親の献身的な、しかしそれを感じさせない努力のかいがあって、彼の愛息は希望を失わずに収容所での生活を生き延びられ、離ればなれになっていた母親と無事再会できるのですが、最後まで息子を守り抜いた父親とは再会することができません。父親の深い愛情が優しく、そして哀しく心に響きます。

公開 イタリア:1997年12月20日 / 日本:1999年4月17日
監督 ロベルト・ベニーニ
主演 ロベルト・ベニーニ / ニコレッタ・ブラスキ / ジョルジョ・カンタリーニ

■「プライベートライアン」

1944年、連合軍によるノルマンディー上陸作戦が決行されます。この時、フランスはドイツの占領下にありました。オマハ・ビーチでは、ドイツ軍と連合軍による激しい戦闘が行われますが、激戦の末、なんとか連合軍はノルマンディー上陸を果たします。しかしながら連合軍側、特にアメリカ軍にも甚大な被害を出す作戦でした。その生き残りの隊員のミラー大尉(トム・ハンクス)に驚くべき命令が下されます。それは、米軍空挺師団所属のジェームズ・ライアン上等兵(マット・ディモン)の救出を命じるものでした。ライアン上等兵の兄弟が全て戦死してしまい、アメリカ軍で定められているルールによって、ライアン上等兵を本国に帰国させる必要が生じたからです。ミラー大尉は8人の部下と共に、生死も所在もわからないライアン上等兵を探しに向かいます。

これほど凄惨な戦争映画はあるのだろうか、そんな風に感じるシーンが冒頭20分間にわたって繰り広げられます。血や残酷な描写が苦手な人には厳しい20分間になりますが、映画史に残る戦闘シーンと言われているだけに迫力は充分です。実際に史実で行われたノルマンディー上陸作戦と、ライアン上等兵のモデルとなった兄弟などの史実を織り交ぜたフィクションです。たった1人を救うために8人の命を危険にさらすその意味、それぞれが与えられた任務の前に葛藤する姿は命というものを改めて考えさせてくれます。本当に辛い映画です。戦争の悲惨さを目前に突き付けてくるからです。ですが、それでもラストシーンのために最後まで見てほしい映画でもあります。

公開 アメリカ:1998年7月24日 / 日本:1998年9月26日
監督 スティーヴン・スピルバーグ
主演 トム・ハンクス

■第3位「海の上のピアニスト」

第二次世界大戦が終わり、マックス・トゥーニーは楽器屋を訪れました。愛用のトランペットを手放すためにです。トランペットは無事に買い取ってもらえましたが、売った後に、最後にもう一度だけトランペットを吹きたくなります。店主にお願いしてマックスは最後という思いを込めてトランペットを演奏します。その演奏を聴いた店主は1枚のレコードを差し出します。それは、さっきマックスが吹いた曲と同じ曲で、違ったのは演奏している楽器がトランペットではなくピアノであるということでした。マックスは興味をひかれ、演奏者の名前を店主に尋ねます。店主が語りだしたのは、「1900(ナインティーン・ハンドレッド)」(ティム・ロス)と呼ばれた一人のピアニストの話でした。

豪華客船ヴァージニアン号で生まれ、生涯船を降りることのなかったピアニスト「1900(ナインティーン・ハンドレッド)」の数奇な運命は、中々同じような運命を持って生きている人はいないので理解しにくい部分であるかもしれません。船から降りるチャンスがあったにもかかわらず、1900は降りませんでした。何故なら船こそ彼の生きる世界そのものだったからなのでしょう。そして彼は最後まで船と運命を共にします。胸を打つその悲しみと素晴らしい音色は深い感動を与えてくれます。

公開 イタリア:1998年10月28日 / 日本:1999年12月18日
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
主演 ティム・ロス

■「ショーシャンクの空に」

第二次世界大戦終了からまもない1947年、若くして銀行副頭取を務めていたアンドリュー・デュフレーン(ティム・ロビンス)は、妻と妻の愛人を射殺した容疑で捕まってしまいます。無実を訴えるも実らず、アンディ(アンドリュー)は、終身刑の判決を受けて、ショーシャンク刑務所に服役することになります。そこで出会ったのは、長年服役するテッド(モーガン・フリーマン)と呼ばれる服役囚でした。厳しい刑務所での生活をおくるなかで、レッドをはじめとして囚人仲間と絆を結ぶ一方、その能力を発揮して、アンディーは刑務所内において一目置かれる存在になっていきます。そして州議会に何通も何通も手紙を送り、図書館を始めとしてショーシャンク刑務所の待遇を改善させていきます。所長たちの要求にこたえるように見せつつもアンディーは壮大な計画を練っていたのです。

ショーシャンク刑務所という閉ざされた空間の中で、無実の罪で収監されたアンディーと、刑務所仲間との交流、横暴な所長などとも同等と渡り合うアンディーの姿は、どんな状況でも希望を失ってはならないんだ、という気持ちを思い出させてくれます。20年間こつこつと脱獄する計画を推し進めていく忍耐強さ、脱獄に成功し自由になった時の喜びの声は彼の苦しかった感情の爆発を思わせてくれるので心が震えます。

公開 アメリカ:1994年9月10日 / 日本 1995年6月3日
監督 フランク・ダラボン
主演 ティム・ロビンス / モーガン・フリーマン

■「タイタニック」

豪華客船タイタニック号が処女航海で沈没した事故から84年後の1996年、トレジャー・ハンターであるブロック・ロベットは、世界最高峰のダイアモンドと言われる「碧洋のハート」を探すために沈没したタイタニック号の船内を探査中に当時の1等客室で金庫を発見します。金庫の中にはダイヤはなく、1枚の紙切れしか入っていません。その紙をきれいに洗い流したところ、「碧洋のハート」を胸に飾った裸婦像が浮かびあがります。この発表を偶然テレビで見た老女からブロックに電話がかかってきます。その老女は沈没事故から奇跡的に生還した女性で、彼女はあの日何があったかをブロックたちに語り始めるのでした。

実際に起こった悲劇を基にした映画で、レオナルド・ディカプリオの代表作ともいえる作品です。この年のオスカー賞をほとんど受賞しました。生き残った老女の口から語られる沈没前から沈没後の様子、そこからは事故で亡くなった人それぞれに物語があり、多くのかけがえのない命が失われたのだということを私たちに教えてくれます。若い2人のラブストーリーが事故によって一転し、凄惨な事故で悲劇の別れをむかえてしまいます。セリーヌ・ディオンが歌った主題歌「My Heart Will Go On」(私の心は生き続ける)という意味通り、悲しみを乗り越えて懸命に生きようとするヒロインの姿は涙なしには見ることは出来ません。

公開日 アメリカ:1997年12月19日 /日本:1997年12月20日
監督  ジェームズ・キャメロン
主演  レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット

いかがでしたでしょうか。思いっきり泣ける映画をご紹介しました。恋愛映画、戦争映画、ヒューマンドラマなど色々ありますが、どれも思いっきり泣いてデトックスできる映画ばかりです。泣きたい気分の時には、この映画たちを観てみてくださいね。

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