“視聴率低迷でジリ貧”フジ・日枝会長の「経費私的流用」をグループ会社元社員が実名告発 (2/2ページ)
去る6月28日、お台場のフジ本社に接するホテルでフジHDの第75回定時株主総会が開かれた。
「告発には実名がありますが、それは伏せておきます」
松沢氏はこう前置きしたうえで、この「経費の私的流用問題」を日枝会長にぶつけた。すると、株主総会の議長でもある日枝会長はこう叫んだ。
「名誉毀損になりますよ!」
松沢氏はその後も2回にわたって疑惑の認否を求めた。日枝会長は内部告発の内容について、最後まで否定しなかったという。
そもそもこの株主総会の公平性にも疑問符が付く。
「昨年と一昨年の総会では、質問者の中に、フジの社員株主が多く含まれていた。彼らは会社にとって都合のいい答弁を引き出すヤラセ質問をしていたことになる」(フジ関係者)
松沢氏は、同じく少数株主である山口三尊氏と共同で、14年と15年の株主総会の決議の取り消しを求めて、フジHDを訴えている。
「裁判ではフジHD側が、質問者の中に社員がいたことはおろか、リハーサルを行っていたことまで認めた」(前出・フジ関係者)
このような“茶番”で会長の座に就く日枝会長について、松沢氏はこう語る。
「日枝さんは取締役に就任してから33年、代表取締役社長(のちに会長)になってから28年もトップの座にあります。これは、92年に創業家へのクーデターで権力を奪ったので、自分が同じような仕打ちにあうことを恐れて、後継者候補を次々と追い出してきたからです。このままでは亡くなるまで、トップに居座り続けることでしょう」
「ポルノ利用」疑惑を追及されてもまともに答弁できない日枝会長は、一流大手メディアのトップにふさわしいと言えるのだろうか。