2025年には必ず人材不足になる!人間しかできない5つの職業
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団塊世代の現役引退に伴って、アメリカの労働市場も大きく変化しつつあります。賃金は上昇傾向にあるものの、労働者不足が大きな問題となっているのです。
そして、アメリカのビジネス関連リサーチ団体であるカンファレンスボードは、今後10年間で人材不足はあらゆる産業に影響を与えるだろうと予想しています。
人間よりもはるかに早いスピードで物事を処理するシステムや技術が開発され、効率化をはかれても、そのスピードと物量に人間が追いつかないことが原因のようです。
アメリカのビジネス情報サイト『Fast Company』が、2025年に人材不足になるであろう職種を紹介しているので見てみましょう。
■1:貿易業者
カンファレンスボードによる「現状の労働者不足リスト」のトップ10に、電気技師や機械工といった職種が含まれています。
多くの労働者が高齢化により退職していくなかで、それを補う若い労働力が減少しているためです。しかし将来的には、貿易業に従事する人も少なくなっていくだろうと、人材コンサルティング会社マンパワー・ノース・アメリカの副社長であるキップ・ライト氏はいいます。
人件費削減のためにあらゆるツールが自動化されても、完全な自動化はできず、個人のスキルに頼らざるを得ない部分があります。業務が部分的に自動化され、スピードアップしても、それを補うスキルのある貿易業従事者が足りなくなってしまうのです。
ビジネスの多様化、国際化による影響も大きそうです。
■2:ヘルスケア
世界的な人口の高齢化により、医療関係に携わる人材も多く求められるようになります。
医師や看護師は高い教育レベルと資格を必要とするため、誰もが簡単に目指せる道ではありません。ホームヘルパーなども、需要に対しての人材不足が今後見込まれるだろうと、バブソン大学の講師でもあり、経営コンサルタントのピーター・コーハン氏はいいます。
■3:製造業者
驚くべきことに、デロイトによる2015年の調査では、米国の製造業に携わる人材は、エンジニアリングから生産労働者も含めて2020年までに200万人不足するという結果が出ました。
また、製造業でキャリアの高い人々で、自分の子どもたちに製造業に従事することを奨励しているのは、たったの37%という結果も調査でわかったのです。
■4:販売
インターネットの普及により、消費者である私たちの買い物プロセスはより簡単になり、それにかかる時間も短縮されるようになりました。
それによって注文が次々と増える一方、販売担当者は仕入れや注文の処理に追われることになります。
■5:数学関連の職業
保険数理士や統計学者など、数学のスキルを必要とする職業に携わる人材の不足が見込まれています。
データベースなど、あらゆるシステムやテクノロジーが発展していくなかで、数学に明るい人の需要が増えているのにも関わらず、数学関連の職種をキャリアパスとして求める人が減少傾向にあるのです。
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今回はアメリカの話ですが、日本にもあてはまりそうですね。
技術の進歩により、人の力を必要としない仕事が増え、消えて行く職業も多くあるなかで、人間でなければできないこともまだまだたくさんあります。これからの変化に対応していけるよう、世の中の動きをしっかり見て行きたいものです。
(文/hazuki)
【参考】
※5 Jobs That Will Be the Hardest to Fill In 2025 – Fast Company